Chim↑Pomの新作パフォーマンスに、青山でドイツ山へ登山!? 7組のアーティストと一緒に考える演劇のミライ「シアターコモンズ」が1月25日からスタート

みなさん、演劇ってチケットを買って、席にじっと座って数時間見るものだと思ってませんか? この冬開催される「シアターコモンズ」は、そんな既成概念を壊す、ラディカルな演劇イベント。7組のアーティストによる演目は、ほとんどがワークショップで、作家と参加者が一緒に作り上げるというもの。歌舞伎町のビル丸ごと使った個展も記憶に新しいアーティスト集団Chim↑Pomは、レクチャー形式の新作パフォーマンスを発表するし、いったい何が起きるのか予測できないコンテンツが目白押し。

なかでも注目なのが、日本では初の紹介となる、ドイツの建築家コレクティブ、ラウムラボア・ベルリン。彼らは、日常の感覚をちょっと変えてくれるワークショップやイベントをやったり、畑や路上でパーティを開いたり、いわゆる大きな建物をデザインする建築家像とは異なる、DIYな活動をわいわいやっているところが魅力のグループ。

 

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イタリアで開催したワークショップの様子。外から入れる動く階段!?  「Terrain vague」(2015)©raumlaborberlin

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庭で開催される難民によるアカデミー「Die Gärtnerei」(2015)©raumlaborberlin

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町中に点在する、小さな「マイクロ・イベント」のフェスティバル「Die Wirkliche Welt – Ein Mikro Festival über Unterhaltung」(2016)©raumlaborberlin

今回は、青山にあるドイツ文化センターを山に見立てて、ワークショップを開催。2日間かけて登山ツアーを制作、みんなであれこれ作って建物を山に変えていっちゃおうという、どこまで本気かわからない?楽しそうな実験を試みる。3日目となる最終日は、誰でも参加できるパーティを開催。登山ツアーに参加するもよし、ベースキャンプでドイツのヨーデルを聞くもよし、飲んだり食べたりしながら、1日だけ青山に現れるドイツの山が楽しめる。

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ラウムラボア・ベルリンの「シアターコモンズ」でのワークショップイメージ ©Sabine Zahn / Benjamin Förster-Baldenius

会期のトリを飾るChim↑Pomは、世界的建築家・妹島和世が設計したSHIBAURA HOUSEを舞台に、これまでの活動を振り返るパフォーマンスを披露。東京都心の空にカラスを集めたり、ビルの床に穴を空けちゃったり、これまでも破天荒かつ奇抜な行動を繰り返してきたChim↑Pom。レクチャーといっても一筋縄でいくはずがなく、当日何が起きるのか、ハラハラドキドキの展開になること間違いなし!

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Chim↑Pom個展「また明日も観てくれるかな?」会場風景 『Black Of Death』(2008、2016) © Chim↑Pom Courtesy of the artist and MUJIN­TO Production, Tokyo photo by KENJI MORITA

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東京の空に、カラスを集めた映像作品「BLACK OF DEATH」 Chim↑Pom BLACK OF DEATH (above 109, Shibuya, Tokyo) 2007 © Chim↑Pom Courtesy of the artist and MUJIN-TO Production, Tokyo

 

ほかにも気になるコンテンツがいっぱいのシアターコモンズ。直訳すれば、みんなの劇場となるだけあって、会場は港区の各所に点在しているし、コンテンツのほとんどが無料の投げ銭方式(寄付制)をとっている。音楽はいち早くストリーミングで定額制になったけれど、演劇やライブもチケット要らずのオンデマンドになる日が近いかも。これを機会に、未来の演劇をぜひ体感してみては?

シアターコモンズ

2017年1月25日(水)~2月5日(日)

会場:港区各所

URL:www.theatercommons.tokyo

*詳細は公式ウェブサイトでご確認ください。

*参加には予約が必要です。ウェブサイトより、ご希望の公演の予約を事前に行ってください。

柴原聡子 Satoko Shibahara

建築設計事務所や美術館勤務を経て、フリーランスの編集・企画・執筆・広報として活動。建築やアートにかかわる記事の執筆、印刷物やウェブサイトを制作するほか、展覧会やイベントの企画・広報も行う。企画した展覧会に「ファンタスマ――ケイト・ロードの標本室」、「スタジオ・ムンバイ 夏の家」など。