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星野源や木村カエラなどのCDジャケットのほか、数多くの広告ビジュアルで、その才能を爆発させるクリエイター吉田ユニ。この野菜とフルーツを用いたスペシャルなアートワークは、まさに吉田ワールドの真骨頂だ。今号のカバーも飾ることになった作品に込めた想いとは? 「自然をテーマにした広告や、果物屋さんをモチーフにした下着の広告などが、食材を使ったビジュアルを作るきっかけになりました。自然界にあるものを用いると〝静〟のものが〝動〟に感じるというか、独特の存在感が生まれる気がします。果物や野菜の持つ自然ならではの形状や、切ったあとの皮と実の色の違い、質感やカラフルな色合いは、ファッションの中でもシューズの多様性に近いと思うんです。今回は、シューズの革を植物の皮に置きかえたようなテクスチャーの面白さを意識しました。カラフルでリズミカルな雰囲気は、見る人が新しいファッションにワクワクするような感覚で楽しみ、新しい目線で野菜や果物、そしてシューズに向き合える。そんなビジュアルを目指しました」

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撮影前に吉田さんが起こしたイメージラフ。頭の中で思い描いたものをグラフィックでビジュアル化。本番当日もこのラフをベースに進行し、その場で野菜やフルーツをカットして形を作っていくことに。

 

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全体の3分の1ぐらいにカットしたバナナをヒールに見立て、細く切り出した皮の部分をストラップに。ベルト用の金属バックルに通すとまるで既製品のような仕上がりに。バナナの皮はむくと変色が激しいので、作業も撮影も急ピッチで進行しなくてはならない。

 

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撮影中、吉田さん自ら素材をカットすることもしばしば。こちらはサンダルのトゥの部分をトウモロコシの皮で表現するためのシミュレーション。モデルへのスタイリングも、すべて吉田さんが担当。納得いくビジュアルが撮れるまで何度も微調整を繰り返す。

 

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ゴボウのカットでは、ラフにはなかったタッセルを即興で制作。撮影しながらひらめいたものも積極的に取り入れていく。

 

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マヨネーズをスタッズのように見立てて表現したキュウリのカット。

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最後はジュースにしてみんなで美味しくいただきました。

今月のカバーストーリーはこちらから
COVER STORY:GINZA7月号『大好き! ファッション広告』特集

 

吉田ユニ よしだ・ゆに

1980年生まれ。アートディレクター/グラフィックデザイナー。女子美術大学卒業後、大貫デザイン入社。宇宙カントリーを経て2007年に独立。広告、映像、装丁など幅広く活動中。主な仕事に、ラフォーレ原宿、野田秀樹演出舞台『THE BEE』『半神』のアートディレクション、木村カエラや星野源のCDアートワークなど。2016年東京ADC賞受賞。 www.yuni-yoshida.com

Art direction: Yuni Yoshida
Photo: Hiroshi Manaka
Food styling: Ikuko Tozawa
Model: Mary
Text&Edit: Yu-ka Matsumoto