俳優・中井貴一が語るダンディズムとは!? 大人の余裕を感じる全身白の着こなしで登場。GINZA BOY’S ISSUE

映画『花戦さ』の公開初日、舞台挨拶の直前に駆けつけてくれた中井貴一さん。

「実はまだ観てなくて…。いつも公開後に自分でチケットを買って観るんです」。

『花戦さ』ではご存じ織田信長役。一方、 現代の大阪を舞台にした武正晴監督の『嘘八百』では、古物商の役作りのために古美術関連の本を読み漁ったという。

「人には必ず表裏があり、それが人間らしさだと思うので、歴史上の人物でも単なるヒーローにはしたくない。同じ人間としてどう扱うかを、役作りにおいては一番大切にしています。また、現代人を演じるために、常に自分の中に日常感覚を持つことも心がけています。近距離はなるべく電車で移動してみたり…。事務所の人間には止められるのですが(笑)」

そんな意外な一面にも、今回の全身白の着こなしにも感じられる大人の余裕。ダンディズムについて尋ねてみると…。

「精神性だと思います。よくマナーの話をすると、堅苦しいとか、カッコつけて、みたいに思われることも多いのですが、実はすごく大切なことだと思う。昔、父(俳優の佐田啓二さん)が存命だった頃、 ゴルフがとても好きで、それはマナーを重んじるスポーツだから。たとえ下手でも一緒に時を過ごす仲間を気持ちよくさせるプレーこそが大切だと周囲に話していたそうです。この話を聞いた時、これが父から僕が受け継ぐべきダンディズムだと思ったんですよね。ゴルフに限らず、仕事でも、遊びでも」

まさに紳士。そんな中井さんが惹かれる女性のファッションとは?

「デザインも色使いもシンプルな服が好きです。シンプルであればあるほど、それを素敵に見せるのは、人間性だと僕はそう思います。白いプレーンなシャツに、カーディガンだけは贅沢にカシミヤを着ていたり。すべて豪華である必要はなくて、ファストファッションと上質なものや、自分の持っているアイテムにどれが似合うかな?という組み合わせを楽しめるような女性は素敵ですよね。そんな女性が運転している車とすれ違うと、普通の車が高級車にも見えることがある。すごくかっこいい〜!って思いますね」

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ジャケット ¥113,000、ハット ¥30,000(共にアルマーニ コレツィオーニ | ジョルジオ アルマーニ ジャパン)/シャツ ¥70,000(ブリオーニ | ブリオーニ ジャパン)/パンツ ¥16,000(オーギュスト プレゼンテーション パジャマルック | エフアイティー)/サンダル ¥14,800(アイランドスリッパ フォー ユナイテッドアローズ | ユナイテッドアローズ 原宿本店 メンズ館)/その他*スタイリスト私物

中井貴一 Kiichi Nakai

なかい・きいち≫ 1961年、東京都生まれ。俳優。81年『連合艦隊』でデビュー。83年ドラマ『ふぞろいの林檎たち』以降、常に第一線で活躍するトップランナー。武正晴監督『嘘八百』は2018年公開予定。

Photo: Yusuke Abe (YARD)
Styling: Yoshiyuki Kitao
Hair&Make-up: Shunji Fujii
Text&Edit: Naoko Sasaki

GINZA2017年8月号掲載