美しく、たくましく、天真爛漫に『やすらぎの郷』でお嬢を演じる浅丘ルリ子さん いつまでも可愛い女でいる秘訣を教えて!

やっぱり、年をとっても恋する気持ちは大事 私もボーイフレンドは3人いますから

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 国民的人気女優だった〝お嬢〟こと白川冴子。中学卒業と同時に芸能界入りしたため世事に疎く、どこかオトボケていて天真爛漫、お金のことにも無頓着。浅丘ルリ子さんが演じるお嬢はそんな女性だ。彼女自身も、14歳で映画『緑はるかに』(55)のヒロイン「ルリコ」役でデビュー。その後、日活の看板女優となり、以降第一線を走り続けている。倉本聰さんは、実際の浅丘さんをベースにお嬢を描いている。視聴者もお嬢と浅丘さんが重なる瞬間が楽しい。そして、彼女のチャーミングな魅力にあらためて気づかされるのだ。なんて可愛い女性なのだろうと。


「私をもう一度、女にしてください 私を書けるのは先生しかいません!」
『やすらぎの郷』 第67話より

 うれしいわ。可愛いなんて言ってもらえると。倉本さんはわざと世間知らずの女として冴子を描いているんだけど、まあ、私はそういうタイプですから(笑)。でも、こんなに話題になるなんて思わなかった。シニア層向けだと思っていたらとんでもない。20代30代の若い世代が観てくださって。最初は面白半分なのかしらと思っていたんだけど、「いえ、ドラマ自体が面白いんです」って。それは本当にうれしいことだと思いました。

私が演じる白川冴子は、75歳まで生きるという計画を立て、その通りにお金を使ってたら75歳じゃ死なずに78歳になっちゃって、気づけば貯金がほとんどなくなっちゃうんです。「私、払うお金ないもん……」って。そのシーンが放送された直後、三谷幸喜さんから電話があって。「浅丘さん、なんて可愛いんでしょう。僕、思わず電話しちゃいました」って(笑)。

とにかく、このドラマには考えさせられることがたくさんあるんです。これから老人の数はどんどん増えていきますから、そういった人たちがどういう場所で生きていくのか、残りの人生をどう生きるのか、どんな問題が待ち受けているのか。それを実際この年代でやってますから、病気になったとか、腰が痛いとか、セリフが出てこないとか、いろんな問題が起こるんです。それがオーバーラップするから、どこまでがドラマでどこまでが現実なのか、やってる私たちもわからなくなるくらい(笑)。

マリリン(加賀まりこ)とか石坂(浩二)さんとか藤(竜也)さんとか、昔からのなじみの方々とご一緒できるのはすごくうれしい。石坂さんなんて、離婚してから16年、お会いしたことさえなかった。年を重ねて本当に素敵な役者さんになったなって。石坂さんは主役ですから、全女優さんのお相手をしなくちゃいけないんです。相手の話を長々と聞くシーンが多いんだけど、そのときの石坂さんのお顔がとってもいいの。なんて素敵な顔なのかしらって。私、頭のいい人に憧れるんです。中学2年でこの世界に入っちゃったでしょ。世間を知らず勉強のことも知らず、ずっとこの世界にいましたものですから、本当に何も知らないままだった。だから、何でもご存じのこの方が私の先生になるんだわって。結婚していた頃は、ありとあらゆることを教えてもらいました。

マリリンとは若いときからずっと仲良し。石坂さんを紹介してくれたのもマリリンだったし(笑)。マリリンのほうが年下だから、私は「手のかかるお姉さん」だって彼女は言うけど(笑)。でも、マリリンが好きなコーヒーはいつも私が用意して撮影所に持って行くの。甘くないコーヒー。私が淹れたコーヒーが美味しいみたい。

年をとっても恋は大事。やっぱり輝きが違うもの。思ってる人がいるだけでもいい。だから私、いつも目を光らせてる。「あら、あの人ステキじゃない」って(笑)。ボーイフレンドは3人います。全員年下。私、男っぽい性格だから話をしやすいみたい。お高くとまってるように思われがちですけど、しゃべるとこうですから(笑)。


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『平凡パンチ』(1968年8月5日号)のグラビアより。日活映画の看板女優として活躍していた頃。28歳。美しすぎる!

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四姉妹の次女として満州で誕生。父は大蔵省の役人で終戦をタイのバンコクで迎えた。浅丘さんの女優デビューを父は喜んだ。

北条誠の小説を映画化した『緑はるかに』でデビュー。中原淳一が描く美少女そのものだと注目され「ルリコカット」もブームに。

gz09_PCR57667ファッショニスタの浅丘さん。『やすらぎの郷』でも毎回衣裳をチェンジしている。gz09_PCR57703

アイラインくっきりマスカラバッチリがルリ子メイクの特徴。デビュー時中原淳一から直接ほどこされたメイクが元になっている。

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日活映画時代は小林旭や石原裕次郎と共演することが多かった。「当時は裕次郎さんみたいな人と結婚したかった」と浅丘さん


浅丘ルリ子 あさおか・るりこ≫

満州国新京市(現・長春)生まれ。1955年、14歳の時に『緑はるかに』のオーディションで3000人の中からヒロインに選ばれ映画デビュー。その後、日本を代表する映画、テレビドラマ、舞台などで活躍している。舞台『プライムたちの夜』(11/7〜26新国立劇場、11/29兵庫県立芸術文化センター)に出演。このたび公式インスタグラム(@rurikoasaoka)がスタート!


 

Photo: Koji Honda Text&Edit: Izumi Karashima Cooperation: TV Asahi