『横浜トリエンナーレで世界の現代アートに触れる』 テーマは「接続」と「孤独」

暑さも過ぎ去り、早くも秋が到来。まずはこのヨコトリから芸術の秋を深めてみませんか?


「アートは人間の価値を認め、より深く、そして、より広くコミュニケーションをとるための架け橋なのです」と言うのは、ヨコハマトリエンナーレ参加作家のアイ・ウェイウェイ。横浜美術館の入り口に展示されている彼の作品は、柱を覆う800個の救命胴衣と救命ボート。中東からの難民が海を渡る時に実際に使ったものだ。一見「?」だが、作家の視点に気づくと現代アートはもっと面白くなる。

今年のテーマは「接続」と「孤立」。SNSで世界はぐっと身近になったかと思いきや、常に新しい断絶、孤独の恐怖に怯えている。そんな状況に対し、世界の国籍も宗教も文化も違う多様なアーティストの視点から問い直し、分断をつなぎ合わせ未来の可能性を探る。

世界の問題は難しいものが多いが、アーティストの視点はしなやか。たとえば、クリスチャン・ヤンコフスキー(写真上左)のテーマは公共彫刻。屈強な男たちが偉人像を持ち上げているものや、彫刻を使った新しいトレーニング、彫刻をマッサージしてる映像をマッサージ椅子に座って鑑賞するなんてのも。体験している人たちの姿も含めて、ぷぷっと笑える作品だ。一度アートの目を手に入れたら、周囲が全部アートに見えてくる! いざ、横浜へ。

 

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ジョコ・アヴィアント[善と悪の境界はひどく縮れている]2017

ジョコ・アヴィアントの[善と悪の境界はひどく縮れている]。横浜美術館に展示。2000本の竹が使われている。

 

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クリスチャン・ヤンコフスキー [アーティスティック・ジムナスティック]2014

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クリスチャン・ヤンコフスキー [マッサージ・マスターズ]2017

クリスチャン・ヤンコフスキーの[アーティスティック・ジムナスティック]。写真下はマッサージ椅子で鑑賞する作品。

 

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青山悟[政治家とひなげし(ラガルド)]2010

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青山悟[政治家と黄色いセイターの少女(メルケル)]2010

青山悟による刺繡作品。メタリック糸と黒糸で刺繡された女性政治家のポートレートの裏には、祖父が描いた絵が。

 

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ラグナル・キャルタンソン[ザ・ビジターズ]2012

ラグナル・キャルタンソンの映像作品。ヘッドホンからの音を頼りに別々の部屋でひとつの曲を演奏しようと試みる。

*撮影した作品写真はヨコハマトリエンナーレ2017展示風景です

 

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ヨコハマトリエンナーレ2017「島と星座とガラパゴス」
開催中〜11月5日まで。
横浜美術館横浜赤レンガ倉庫1号館横浜市開港記念会館地下ほか。
一般当日¥1,800。10:00〜18:00(最終入場17:30)
㉁ : 第2・4木

Photo: Ryo Hanabusa
Text: Keiko Kamijo