「オフィシーヌ・ユニヴェルセル・ビュリー」が、青山の骨董通りに国内7店舗目となるブティックをオープン。景観に馴染む煉瓦造りを活かした、街並みを引き込んだようなうっとりする空間に。
〈ビュリー〉が青山・骨董通りにオープン。魔法のような空間でビューティを探求しよう
〈ビュリー〉のオーナー兼アーティスティックディレクターのラムダン・トゥアミが育ったのは、フランス南西部のタルン・エ・ガロンヌ県。そこに古くからある赤煉瓦造りの建物を想起させたのが、青山の骨董通りのビルだった。
その一方で、青山という街は、彼が初めて東京にやってきた1990年代から、訪れる度に新たな発見があったプレイグラウンド。
過去への郷愁を誘い、今の自分を刺激する“青山”に店舗を持つことはラムダンにとって長年の夢であった。そして、彼がこの街でワクワクしてきたように、“訪れる人の胸が高鳴るお店を作りたい”という思いからこの地にオープン。
築40年のビルは外壁だけでなく、街路まで煉瓦タイルが敷き詰められているところが特徴だ。街並みにカモフラージュしたように道行く人が誘い込まれるような空間を目指した。また、外と内とがつながっているように見えることで、40平方メートルという広さの制約を感じさせない視覚効果をもたらす。
ショップサインは、ベストセラーである「ポマード・コンクレット」。巨大なサンプルが目印となって迎えてくれる。周囲の環境に溶け込むために、表には名前を出していないのもこだわりのひとつ。
中に入った途端、目を奪われるのは、長い“通路”に沿ってピンボールゲームのように複雑に組み合わさった日本製の理化学研究用のガラス管。このインパクト抜群のディスプレイは、〈ビュリー〉の「ユイル・アンティーク」を試すことができるインスタレーションだ。
その向かいには、フランスの家具職人が作ったウォールナット材でできたウッドパネルのクラシカルなビューティーカウンター。真紅のベルベット生地とギリシア神話の中の水浴のシーンを連想させる石膏リリーフが張り込まれ、18世紀フランスのような世界観に。
〈ビュリー〉の根幹をなす伝統とモダニティが共存した店内は、都心とは思えない、ファンタスティックなスペース。心身ともに美しくなるために買い物ついでに魔法のような場所に迷い込みたい。