朝はベッドでLINEをチェックし、夜はインスタを眺めながら眠りにつく……そんな私たちはきっとすでにデジタルアディクト。そして今、〝スマホやPCに夢中になるほど、肌や目元のエイジングを早める危機に晒される〟 という説が浮上。「なぜ?どうするべき?」、グーグル先生に頼る前にここでスタディ!
こんな症状は要注意! デジタル依存による肌老化加速説と対処法は?
CHECK SHEET
デジタルエイジングの危機、迫ってない?
□ まぶしさに弱く、目がゴロゴロしやすい
□ ベッドにスマホを持ち込んで、動画やSNSをチェックする
□ 以前よりも、目が小さくなってきた気がする
□ SNSやメールを1時間に1度は必ずチェックしてしまう
□ 眼球だけを動かして天井を見ようとすると難しい
□ こめかみや耳の後ろを拳でゴリゴリすると痛い
□ 寝つきが悪く、ちょっとの物音でもすぐ目が覚める
□ 少しずつ、太ってきている
□ 眉間や目尻のシワがだんだん増えてきた
チェックがつく項目が多いほどデジタルによるエイジングが進んでいる!?なお、まぶしさに弱く、目がゴロゴロする人はドライアイが進んでいる可能性、寝つきが悪い人は体内時計が乱れている心配が。
人気ネイルブランドの秋新色の名は〝Social Detox〟。SNS中毒(つまりはデジタル中毒)の私たちへのメッセージらしい。最近ではデジタルデトックスをテーマにしたイベントもあちらこちらで。社会的には問題意識が高まっているデジタル依存だが、実際のところ美容面にはどんな影響があるのだろうか?今年5月、〈エスティ ローダー〉が国際皮膚科学会議で発表したのは、デジタル機器などが発するブルーライトと肌の関係。夜、ブルーライトを浴びると、肌細胞内に現れるはずの「時計遺伝子」の発現が60%以上低下し(*LEDに30分以上晒した肌細胞を実験対象とした数値)、肌の修復作業が正しく行われなくなってエイジングを加速させるという。つまり〝サーカディアンリズム(体内時計)が狂う〟のが原因だが、皮膚科医の慶田朋子氏はそのことが肥満や睡眠障害の原因にもつながると言及している。ちなみにブルーライトはもともと太陽光に含まれている光線。波長が紫外線に近いため、長時間、大量に浴びると肌や目に酸化ストレスを与える可能性も懸念されている。
目周りのエイジング問題もあなどれない。慶田氏は液晶を凝視するとまばたきが減り、ドライアイになりやすいと警告。進行すると乾燥から目を守ろうとして細目になりやすくなる心配も。また、アンチエイジングデザイナーの村木宏衣氏は長時間液晶に焦点を合わせようとすると、目の奥の毛様体筋に加え、目周りの筋肉まで使ってピントを調整しようとするせいで表情が険しくなり目元にシワができやすくなると主張する。
デジタルの弊害は顔のたるみにも直結する。諸悪の根源はPCやスマホに夢中になるとき、人は猫背になり首が前に突き出がちなこと。村木氏は首周りの筋肉が硬直して肌を下に引っ張ることで顔がたるみ、血液やリンパの流れが滞ってクマ、むくみにつながると指摘。さらに、デジタルと向き合っている間は交感神経が優位な〝緊張状態〟が続くので、心身にストレスがたまりやすくなり、冷え性まで助長すると慶田氏。トラブル例はキリがないがデジタルなしで今を生きるのも非現実的な話。懸念される害をかわし、きれいを磨くTIPを戦略的に取り入れたい。
ADVISORS
慶田朋子さん
けいだ・ともこ=「銀座ケイスキンクリニック」院長。日本皮膚科学会認定皮膚科専門医。医学博士。環境に合わせたスキンケアを提唱する『365日のスキンケア』(池田書店)を上梓。
村木宏衣さん
むらき・ひろい=アンチエイジングデザイナー。骨格矯正や西洋・東洋の医学を取り入れた美容メソッドを確立。9月には自身のサロン「Amazing♡beauty」をオープンさせたばかり。
Photo: Mai Kise Stylist: Maiko Kimura Hair & Make-up: Yoshikazu Miyamoto(BE NATURAL) Model: Olivia M Coopration: UTUWA/TITLES Text & Edit: Chihiro Horie