12 Jun 2017
働く私を慈しむフィト・セラピー〔LESSON 8〕いつか産む日のために -後編-

働く自分が誇り。でもときどき体と心が息切れするときも……。 そんな頑張り屋こそフィト・セラピー(植物療法)に頼ってみない? 「塗る・飲む・嗅ぐ」という3つのアプローチで 体と心を健やかに、美しく導くBioなお手当てレッスン。
LESSON 8
いつか産む日のために
-後編-
ジャケット ¥98,000(ボニー ヤング | ロンハーマン)/レザーメッシュドレス ¥137,000、ニットブラトップ ¥36,000、片耳ずつ着用したピアス 右耳 ¥43,000/左耳 ¥51,000*商品はそれぞれ両耳セットで販売(以上サイモン ミラー | エドストローム オフィス)/ブーツ*モデル私物
その気になればいつでも産める?
「その気」になるのがそもそも遅い?
いつか産みたい、でも今はまだ仕事を頑張りたい。そんな本音に松村先生が喝。「その気になればいつでも妊娠できると思いがちですが、体の適齢期は20代。37歳ごろからは卵子老化も急激に進みます。何人産むにせよ、本来は30代前半までに産み終えるのが体的にはベスト」(松村先生)。食事、運動、睡眠、ストレスマネージメント。産める体づくりに必要なのは、特別なことではなく毎日の養生そのもの。フィト・セラピーでは「免疫を高めるエキナセア、女性性にうったえるセンシュアルな香りは、タフで感受性の高い体のためのマストアイテムです」(森田さん)。できることから始めて、少しずついい習慣を増やしていきたい。
女に生まれた喜びに 満たされるオイル
精油やフラワーエッセンス、中医学、鍼灸の原理を融合。蜜のようなまろやかさと、イランイランなどの華やかな香りが官能的。デ・マミエール サベーション ボディオイル 200ml ¥16,000(エスシーコスメティクス)
80種以上の栄養素を 理想バランスで含有
米オレゴン州のある湖だけに生息する藻、AFAブルーグリーンアルジー。ミネラル、必須アミノ酸、酵素、葉酸など80種以上の栄養素を含む。E3Liveオリジナル パウダー 50g ¥11,000(ホリスティック ライフ デザイン)
体のベーシックな 抵抗力をアップ
抗菌、抗ウイルス、消炎の作用があるエキナセアは、免疫力ケアの代表ハーブ。風邪や花粉症対策のほか産める体づくりのベースに。エルボリステリア シングルティザンヌ エキナセア 100g ¥3,200(コスメキッチン)
森田敦子さんがみた、 パリのマダムの性と人生
「女性の性への理解が進んでいるフランス。センシュアリティのセルフケアも当たり前のこと。ある夏パリでこんなシーンに遭遇しました。高級デパートの1階正面に、女性ばかりの黒山の人だかり。何のセールかと思ったら、アムールの季節に向けたセックストイの特設売り場だったのです。エレガントなマダムたちは、形や動きを真剣に確かめて、恥じらうことなく堂々とレジに持っていくのでした。
こんなふうにフランスでは、60〜70代になっても現役の女であり続け、成熟したセックスライフを楽しんでいます。しゃんと伸びた体でおしゃれをし、パートナーと生き生きと人生を楽しんでいる彼女たちをみるにつけ、女性性を充実させることは究極のアンチエイジングなのだと実感します」
いつか産む日のために
働く女性の5カ条
① 朝食を抜かない
体内時計をリセットし、セロトニンとメラトニンの分泌リズムを整える
② 寝る前のスマホをやめる
良い睡眠がとれなくなり、思考のリセットや成長ホルモンに悪影響
③ バランスのいい食生活を習慣に
過度な糖質制限はやめ、タンパク質とミネラル(鉄分やカルシウム)を摂取
④ 毎晩湯船に浸かる
ストレスのデトックスにも。
疲労回復はメリハリのある生活のベースに
⑤ 葉酸もできれば妊娠前から
血を健康にし胎児の神経系の形成に関わる葉酸。
丈夫な母体づくりにも大切
お話を聞いた方
松村圭子先生≫婦人科医。成城松村クリニック院長。女性を応援する目線での丁寧な診療に信頼が厚く、TVや雑誌、webメディアでも活躍。『美人ホルモン講座』(永岡書店)など著書多数。
森田敦子さん≫日本の植物療法の第一人者。航空会社勤務ののち渡仏して植物療法を学び、スクールや自身のブランドを立ち上げる。6月下旬に『潤うからだ(仮)』(ワニブックス)を上梓予定。
柏谷麻夕子さん≫美容ライター。PMSをハーブ療法で克服したことをきっかけに植物療法士に。メノポーズ(更年期)カウンセラーの資格ももち、自然療法と現代医療、両方での女性ケアを発信。
Photo: Rie Suzuki (model), Akiko Mizuno (product)
Styling: Michiko Yuasa
Hair&Make-up: Takae Kamikawa (mod’s hair)
Model: Nastya
Illustration: miyatachika
Text&Edit: Mayuko Kashiwaya
GINZA2017年6月号掲載