2011年に閉館したグランドプリンスホテル赤坂。赤坂見附の交差点を通るたびに、バブルの象徴が音も立てず1フロアずつ解体される様子を見て技術の進化に驚いたものです。その跡地に昨年夏new赤プリ「ザ・プリンスギャラリー 東京紀尾井町」が誕生。30階にある「スイス・パーフェクション スパ キオイ」へ早速行ってきました。スイス・パーフェクションはスイス生まれのコスメティックブランド。その製品とスキンケアメソッドを使ったスパは世界中の5つ星ホテルで採用されていて、多くのセレブリティの顧客を抱えています。new赤プリに登場したのは、本国スイスのプロトコル(おもてなし)を忠実に取り入れたスパなのです。
エントランスに入ると、ドンっ。この眺め。東京上空とプールのパノラマビュー。
夏のダメージが蓄積した肌のために、<セルラー ブライトネス フェイシャル 70分>を受けることにしました。スタートの時間までバスとスチームサウナで体を温めてふやかします。お風呂からの眺望の素晴らしさは東京で3本の指に入ると思います。約束の時間までゆるゆる過ごすこのお湯タイムがスパ通いの醍醐味。案外施術そのものよりも好きかもしれません。だからこそ、ロケーションは重要。
案内されたのは抜群に眺めの良い部屋。開放的で気持ち良い。フェイシャルのコースだけれど、まずは足湯から。スイス・パーフェクションのスペシャルな塩を入れてくれます。全身がゆっくりじわじわ温まり、余計な力が抜けて行きます。
フェイシャルの時は目を閉じるから(ですよね?みなさん)、嗅覚が主役になります。まず感じたのはスタッフの手のひらで温められたクレンジングの香りのよさ。「くうぅ…すっごい良い香りですね」と思わず口から漏れてしまったほど。ふっくらとした甘い香りを思いきり吸い込みながら、やさしいタッチでクレンジングが始まります。シルクのハンカチのように丁寧に肌を扱ってもらい、日々雑に肌を洗ってしまっていることを反省しました。美容液やクリームが、セラピストの指先や指の腹、手の平を通じて肌にぎゅぎゅっと押し込められる安心感。「塗る」という行為は同じなのに、自分では決して真似できない。不思議なものです。エステやマッサージでは(本当はもう少しこうしてほしいんだけど)と気になってしまうことはよくあることですが、今回は一切なし。何にも言う必要はなく、ただ肌を委ねて1時間が過ぎました。
ケミカルな施術とは違うから、ひと目で「ほらご覧、真っ白」ということにはなりません。でも、桃色になった肌は柔らかくしっとり。手のひらがぴたっと吸い付き、でも決してベトベトせず、さらさら。こんなに曇りのない肌を久々に見た気がします。原稿を書いている今(5日後、しかも校了真っ只中)も、肌はけっこう元気。ラグジュアリーの代名詞、スイス・パーフェクションの底力をこんなところでも実感しました。
施術後はリクライニングシートがある部屋に移動し、温かいお茶を飲んだり軽くストレッチをしたりして過ごしました。今度は水着持参であと30分早く来てプールで泳ごう。
●DATA
スイス・パーフェクション スパ キオイ
東京都千代田区紀尾井町1-2 ザ・プリンスギャラリー 東京紀尾井町 30F
☎ 03-3234-1168
営 10::00~22:00
*入場は満18歳以上
●メニュー
最 高級のスキンケアプロダクトをふんだんに使うプログラム。<セルラー ブライトネス フェイシャル 70分> ¥26,000 ほか<セルラー デザイン ボディ 100分> ¥38,000、日本オリジナルのプログラム<茶(CHA)ボディー 90分> ¥28,000、もっとも贅沢なフルコース<スパ スィートギャラリー ボディー&フェイシャル 180分> ¥63,000など。価格はすべて税・サ込み。
ファッションの風に吹かれながらきれいとは何かを考えるビューティ担当。このコラムでいろんな場所に出かけ、PCと家事で丸まってしまった背中の羽を伸ばしてきます。