29 Jan 2023
コスメの手放し方&アップサイクルのTIPS

ビューティを通して地球を守るために、世界ではいろいろな動きが進行中。押さえておきたいキーワードと、それに関わるアイテムをピックアップしてご紹介。
*コスメの基本的な捨て方
中身が残っているものを処分する場合、液体は基本、水に流しません。特に生分解性ではないものは、マイクロプラスチックを海に流すことに。古いTシャツや新聞紙などに含ませて、燃えるゴミに出しましょう。容器はきれいに洗って乾かし、自治体のルールに則って分別を。ボトルの中で固まってしまったネイルも、化粧水などでゆるめて中身を出してから、がベター。美容オイル系は、料理でも使う吸収パッドに含ませて燃えるゴミに出すのが簡単。
*使用期限の目安
防腐剤などが入っていないオーガニックコスメは、使用期限が早いもの。パッケージに記載されている日時を確認して範囲内に使うことが原則です。それ以外でも開封してしまったら3カ月以内が使用目安。長くとも半年以内には使い切ったほうがよいでしょう。必要以上に神経質にならなくてもいいですが変質しやすいので気をつけて。
*余った化粧品の活用法
肌に合わなかったスキンケアアイテムや、古くなってしまったカラーコスメなど、捨てるには忍びないものたち。なんとか活用したいですよね。私の場合、スキンケアはまずまわりに欲しい人がいないか聞いてみる。いなければボディケアにまわして使い切ります。アルコール入りの化粧水は布に含ませればちょっとした拭き掃除に便利。保湿クリームは、鏡の曇り止めに使うなんていうアイデアも。アイシャドウやチーク、リップといったカラーコスメはクレヨンや絵の具に作り変える活動が増えています。
例えば私が主宰する「COSME no IPPO」は、使いかけのカラーコスメを回収して「ハロヨン」というクレヨンに生まれ変わらせるアップサイクルプロジェクト。コスメが原材料なので、ラメ入りやニュアンスカラーなど、普通のクレヨンとはちょっと違います。同じ色の組み合わせがないのも特徴。他にも、コスメを寄付できる団体もあります。
回収された色とりどりのカラーコスメ。
ユニークな形のハロヨン。
*容器回収を利用する
日本人一人当たりが出すプラスチックゴミの量は世界でもトップクラスだそうです。〈コスメキッチン〉や〈アムリターラ〉など直営店で使用済み化粧品容器を回収、リサイクルするブランドも増えているので、参考にしてみては。
日本山ぶどうの樹液とコメエキスでくすみにアプローチする。ライス&グレープ グロウイング ウォーター*レフィルと空ボトルのセット 120ml ¥5,665(アムリターラ)
コスメキッチンのリサイクルプログラム「リサイクル キッチン」のボックス。
*使い捨てをやめてみる
たとえ小さなコットンでも、使い続けるとたくさんのゴミに。洗って繰り返し使用できるものをチョイスします。竹繊維100%でつくられた、洗濯してリユースできるパッドは毛羽立ちのないふんわりした触感も心地よいです。
バンブーコットンパッドセット 20枚入り*メッシュバッグ、竹箱付き ¥3,740(mana. ORGANIC LIVING)
Profile

大澤美保 おおさわ・みほ
ビューティPR、「COSME no IPPO」@cosmenoippo代表。オーガニック、コスメのPRとして活躍する傍ら、アップサイクルプロジェクトを主宰する。
Photo: Wataru Kitao Text: Kei Yoshida
GINZA2022年11月号掲載