MISATO ANDOの興味が赴くまま、クリエイティブな脳内を紹介していく連載企画『Liberty Circus』の第二回目。東京ドーム『Bye-Bye Show for Never』(2023年6月29日)でのBiSH解散を目の前に、MISATO ANDOが描いてくれた作品を紹介します。「ずっとあたためてきた」と話す題材は、忘れられないこのような景色でした。
🤓COLUMN
MISATO ANDOのLiberty Circus vol.2
これからも、ずっとそばに 忘れたくない、ステージからの光景
『タイムカプセル2023』
『タイムカプセル2023』
「BiSH解散を目前にした今、どうしても描きたかったのがこの作品『タイムカプセル2023』。ツアーを回っているあいだ、ステージの上から見た光景を作品として残したいなとずっと思っていて、やっと納得いく絵が描けたんです。私たちにエールを送ってくれる清掃員(BiSHのファンの呼称)たちの姿と、ステージの上から指メガネでのぞく私。舞台に立った人にしか知ることのできない景色。この絵をどうやって表現するのがベストかって考えた時に、版画だ!ってひらめいて、小学生以来久しぶりに彫刻刀を手に持ちました。版画だったら、何回も自分で刷ることができるし、いろんな色のインクを使うことで、それぞれのライヴを思い出すことができますよね。照明の色も衣装もパフォーマンスも、そして清掃員たちの姿も毎回違うし、記憶に残る一回一回のライブの光景を、赤や緑、黄色と、その時を思い出すような色で残したいと思って。細部が潰れないように、試し刷りをしながら微調整をし彫り進めました。清掃員ひとりひとりの姿を記憶に刻みたいっていう、私の想いを指メガネで表現しています。そして、それでも視界から溢れるみんなのエネルギーをこの一枚に収めました」。
Loading...
Art Work&Direction: MISATO ANDO Text&Edit: Sakiko Fukuhara