1979年、コロラド州の街で唯一の黒人刑事が白人至上主義を掲げる秘密結社 “KKK” の悪事を暴くべく、潜入捜査を行った。黒人刑事ロン(ジョン・デヴィッド・ワシントン)が電話で黒人嫌いの白人のフリをし、白人刑事フィリップ(アダム・ドライバー)が 彼の身代わりとなって動く、という大胆不敵な方法で。まさに嘘みたいな実話をもとにスパイク・リーが映画化した本作は、人種を一括りにしていがみ合う時代からの解放への願いでもある。
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アメリカ合衆国最高裁判所の現役の判事であり、超クールなおばあちゃん、ルース・ベイダー・ギンズバーグの半生を女性監督ミミ・レダーが描く。1956年、ハーバード法科大学院に入学したルース(フェリシティ・ジョーンズ)だが、当時500人の生徒のうち女性は9人、卒業後も彼女を雇う法律事務所はゼロだった。夫マーティ(アーミー・ハマー)に支えられながら、彼女は法律における性差別を是正する闘いに挑み、自らの未来を変えていく。
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『バイス』
役作りのために体型を変幻自在に操る俳優、クリスチャン・ベールが、本作では元副大統領ディック・チェイニーにそっくり変身(ブッシュもパウエルもそっくり)。コメディ畑のアダム・マッケイ監督のおふざけに、規模の大きい“サタデー・ナイト・ライブ”かよと笑っていると、9.11後のアメリカからイラク戦争へと物語は進み、笑えない現実を突きつけられる。しかし、ここまで存命する政治家たちや同胞を風刺できるアメリカってすごい。
4月5日(金)よりTOHOシネマズ 日比谷ほか全国公開。©2019 ANNAPURNA PICTURES,LLC. ALL rights reserved.