新しいのも古いのも、デジタルもアコースティックも、ジャンルも問わず、気の向くままに雑多に聴くのが90年代流。そのアティテュードを表す4選。
🎨CULTURE
90’s 気分を盛り上げるディスクレビュー Doug Carn,Brigitte Fontaine,etc…気の向くままに雑多に聴くのが90年代流!
Doug Carn / Adams Apple (Black Jazz)
公民権運動の隆盛とともに音楽/政治に向かった60年〜70年代半ばまでのジャズ・ミュージシャンたち。スピリチュアル・ジャズは心と肉体のダンスも指向していた。白眉はスティーヴィの「Higher Ground」カヴァーか。
Weldon Irvine / Cosmic Vortex (RCA Victor)
ニーナ・シモンの共作者として知られるキーボード・プレイヤーのソロ。ジャミロクワイがよく演奏した「We Gettin’ Down」入り『Spirit Man』もお勧めだが、ここではあえてNASがジャケをサンプリングした本作を。
Brigitte Fontaine / Comme à la radio (Saravah)
前衛ジャズ集団アート・アンサンブル・オブ・シカゴとフランスのシンガー/女優ブリジット・フォンテーヌが1970年に生み出した奇跡。ポスト五月革命時期の結晶的な作品。ソニック・ユースが絶賛。
Ghost Dog / OST (Epic)
ニューヨーク・インディペンデント派の映画人ジム・ジャームッシュの“内なる武道精神”と堕落する西欧文明を対比させたBボーイ映画『ゴースト・ドッグ』のOSTはウータンのThe RZAが。インストお勧め。
Selection&Text: Hiroshi Egaitsu