年末に動画配信サービスを視聴する人も多いのでは?2020年話題になった日本のドラマを、ミクロにマクロにじっくり分析。全7回の連載でお届けします。新しい動きにも注目して。#日本ドラマの気になるTOPICS研究
80〜90年代のトレンディドラマからファッションチェック! 日本ドラマの気になるTOPICS研究 vol.6
“トレンディドラマ”おしゃれ探検隊!
80〜90年代、都会の恋や友情を描き、若者の憧れの的だった“トレンディドラマ”を、87年生まれのスタイリスト・木村舞子さんが初視聴し、ファッションやカルチャーを分析。「時代の空気感が詰まっていて、一気に当時に連れて行かれるような力強さが新鮮でした。ファッション的にはヒロインの服がとにかく派手で、肩パッドがマスト(笑)。男狙いの服ではなく、個性的でパワフルなスタイルがあふれていることに驚きましたね。そして浅野温子がめっちゃくちゃかわいい〜!!思わず夢中になりました」(木村舞子さん)
英国レディなセットアップ
原宿にある男子校と、青山にある女子校を舞台に、3年生と先生らが繰り広げる学園ラブコメ。主演は陣内孝則。「女子校の先生役の小泉今日子のセットアップが印象的。体にフィットしたレディなスタイルがキュートで、ヴィヴィアン・ウエストウッドの服が使われていたような…。しかしショートボブにゴールドのフープピアス、赤のリップで教壇に立つ高校の教師って、素敵だけど派手すぎる(笑)」
妹設定なのに 衣装が大人っぽい!!
弁護士、お嬢様と、互いに身分を偽り合コンで出会った男女の、バブル全盛期の恋愛ドラマ。「三上博史が演じるサラリーマンに一途な思いを寄せる妹キャラ役の、工藤静香の衣装に注目。当時彼女のお気に入りだったエンポリオ アルマーニで統一されていたそうで、“え、妹キャラなのにこの大人ムード!?”と何度も思いました(笑)。好きな服を選べてしまうトップアイドルの力に脱帽」
パワーショルダー&メンズライク!
独身のスタイリスト麻子(浅野温子)と、主婦の夏子(浅野ゆう子)の恋と友情を描いた作品。「メンズライクなセットアップ(中央)に、スカーフをポケットチーフふうに使っているのが素敵。アルマーニにありそうな美しいシルエットに、巨大な携帯電話をショルダーバッグのように持っている(右)のに驚愕。短いニットカーデをドレスの上に合わせた着こなし(左)は、ミュウミュウみたいで惹かれます」
今でも魅力的
永遠のプレッピー
最高視聴率32.3%、90年代恋愛ドラマの金字塔。会社の同僚であるリカ(鈴木保奈美)とカンチ(織田裕二)の恋物語。「リカの、“クラシックな良い子”っぽいスタイルが印象的。モックネックのボーダーと合わせたオールホワイトの着こなしが愛らしくて、あらためてプレッピーの良さを再認識。カチューシャもリバイバルしていますね」
ボリューミーヘアに
大ぶりのイヤリング
婚約者(石田純一)を妹(松下由樹)に奪われる、今井美樹主演の切ないラブストーリー。「最終回、火事で家が燃え、服を新調して再出発をするシーンの衣装は、色使いがシック。なのにやっぱりパワーショルダーという。いったいどれだけ流行っていたのでしょう(笑)。大ぶりイヤリングは、今のクロエっぽい雰囲気が。ボリュームのあるソバージュヘアに、とても似合っています」
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木村舞子
百々千晴氏に師事し、独立後は女性誌や女優のスタイリングで活躍。幼い頃はテレビっ子、『ロンバケ』や『ナースのお仕事』など地上波ドラマに夢中だったそう。