映画や音楽、本はもちろん、配信動画や舞台、TVにラジオ…。1日が24時間じゃ足りないほど、コンテンツが溢れている現代。目利きの人たちが「面白い!」と感じた作品はどんなものなのか。編集部が気になるあの人に、2022年上半期に触れて良かった「マイベストエンタメコンテンツ」を教えてもらいました。俳優・岡山天音の3選は?
2022年上半期、“マイベストエンタメ”を教えて! 俳優 岡山天音の3選
【1】
黒田明臣、柴崎まどか等による写真集
『SNS時代のフォトグラファー9名によるオンラインギャラリーの新しいカタチ GO BEYOND』
その写真に写っているものは、触れたことのない場所のはずなのに、出合ったことのない瞬間のはずなのに、自分のいつかの肌触りを思い出す感覚があって好きです。間に挟まる対談の中の「その面白さを他の人が見ていない視点で見せたいという欲求があって、そのために写真という方法を用いている」という言葉が印象に残っています。見たことないけど見たことある、いつか見てみたい瞬間たちが一冊に綴じられています。
【2】
𠮷田恵輔監督の映画
『神は見返りを求める』
画面に映る人々の意図しないその瞬間が「映り込んでしまっている」ような印象。人が作為的に作ったものという感触がない。見たことのあるものを使って、見たことのないものを捻出することが創作の醍醐味だと思いますが、監督の悪戯心は今作でも僕の心を踊らせてくれました。そこに居る人たちの心と体がどんなに傷んでいても、客席にいる僕の目には、なかなかお目にかかれないハッピーエンドが映りました。
【3】
4s4kiの曲
「0h G0D!!」
気に入ると、その時期は同じ曲をひたすら聴き続けるタイプなので、改めてその曲を聴き直すと過去の日記を読み返しているような気分になります。この曲は明け方の青い光の中に居る心地になります。「35.5」という曲は夜中にシャドーボクシングをしながら聴いていました。「gemstone」という曲は毎朝MVを再生してから仕事に出掛けていました。4s4kiさんの曲を聴いていると、心が朝と夜を行き来します。
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岡山 天音
1994年東京都生まれ。中学生の時に『中学生日記』に応募し、見事オーディションに合格。圧倒的な存在感を放ち、近年では『最愛』『ミステリと言う勿れ』『恋なんて、本気でやってどうするの?』など話題のドラマに出演。公開待機作に『キングダム2 遥かなる大地へ』『さかなのこ』『百花』『沈黙のパレード』がある。8月からは主演舞台『VAMP SHOW』がパルコ劇場ほかにて上演予定。