現代人の常盤廻(ときわ・めぐ/吉岡里帆)と未来人の井浦翔(いうら・かける/永山瑛太)が時空を飛び越えて恋のために奔走するSFラブコメディ『時をかけるな、恋人たち』(フジテレビ系火曜よる11時〜 )。10月10日(火)にスタートした1話から11月14日(火)放映の6話までを、ドラマを愛するライター・釣木文恵が振り返ります。
🎨CULTURE
『時をかけるな、恋人たち』は大人のための“夕方アニメ”
考察なんて無意味!吉岡里帆×永山瑛太の「恋の超展開」がとにかく楽しい
『時をかけるな、恋人たち』前編
考察なんて無意味!
ただただ30分間を楽しめ
平日の夜、あらゆるしがらみから解き放たれて楽しめる30分ドラマ。それが『時をかけるな、恋人たち』だ。
つじつまを合わせることが得意な広告代理店のデザイナー、廻(吉岡里帆)。密かに恋心を抱いていた会社の後輩・広瀬(西垣匠)が結婚することを知り落ち込んでいた彼女は、ある日、未来人を名乗る男、翔(永山瑛太)と遭遇。タイムパトロールの仕事を手伝うことになり、時空を超えて恋をするさまざまなカップルに出会ってゆく。
なにしろ30分でひとつの恋が描かれるから、物語がテンポよく進む。その中で発揮される廻の、どんな突拍子もないことも受け入れてしまう肝の据わり方、恋人たちに寄り添う真摯さ、何よりそのキュートさに心奪われる。いっぽうの翔は、ずいぶんクセのある未来人だ。突然へんな発音になったり、待ち合わせにバク転で現れたり。でも廻には一途。永山瑛太の演技がこの作品の自由さを広げているようにも見える。伊藤万理華、シソンヌじろう、石田剛太といったタイムトラベル基地のメンバーも盤石。
23世紀からタイムトラベラーがバンバンやってくるという設定の前では、考察なんて意味をなさなくなってしまう。ましてや1話から「恋の超展開」が予告されているとなれば、伏線を探すことも無意味だ。視聴者はただただドラマの中で起こることを楽しめばいい。それが気持ちいい。
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Edit: Yukiko Arai