俳優を輝かせ物語を彩る衣装は映画の見どころ。日頃からコーディネートを提案する16名が認めるコスチュームが魅力的な一本を教えてもらった。連載 #ファッションで選ぶマイベスト映画 より。
🎨CULTURE
スタイリスト木村舞子が選ぶ、衣装が魅力的な映画『旅立ちの時』
ファッションで選ぶマイベスト映画vol.09
『旅立ちの時』
(1988)
ベーシックアイテムの
組み合わせ方が印象的
伝説の俳優として語り継がれるリバー・フェニックスが長男のダニーを演じる。正体を隠して全米を放浪する家庭で生まれ育った少年が、芯の強い女の子と恋に落ち、“本当の自分”で生きられる環境を求めるようになる。親という絶対的な存在からの自立を描く。相手役のマーサ・プリンプトンに惹きつけられた。
「ガールフレンドのローナがとにかくかわいくて、DVDを何度もレンタルしたものです。学校で過ごす時のオーバーサイズのニットとジーンズなど。なんてことないのに魅力的なコーディネートが多いです。一方で演奏会といったフォーマルな場では、フリルやレースのワンピースを着こなす。ボーイッシュな雰囲気の中にガーリーさも持ち合わせているから、似合うんですよね」
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木村舞子
きむら・まいこ>> ファッションを題材にした作品では『マルジェラが語る“マルタン・マルジェラ”』と『ズーランダー』がお気に入り。
Text&Edit_Mako Matsuoka