無声映画の魅力を広めるイベント『最前線 無声映画/conversations IN SILENCE』が2024年6月17日(月)に東京・青山にて開催。『カリガリ博士』、『アッシャー家の末裔』をそれぞれ三上博史、片岡一郎が活動弁士として担当し、菊地成孔によるDJ音楽と共に上演される。
俳優・三上博史が無声映画の活動弁士に初挑戦
菊地成孔、片岡一郎、アーロン・ジェローによるイベントが開催
無声映画が初めて日本で公開されたのは1890年代。輸入作品に映る風俗は当時の日本人にとっては見知らぬもので、上映時に補足説明をする必要があった。スクリーン横に立つ解説役がやがて豊かな話芸によるセリフやナレーションを繰り広げていくようになったのが、活動弁士の起源。新しいエンターテイメントが広まり、根付いていった背景にはこうした活動弁士の活躍があったのだ。
2024年6月17日(月)に第8回目を迎える『最前線 無声映画/conversations IN SILENCE』では、サイレントムービーの名作に活動弁士二人の個性溢れる「語り」が合わさる。前衛映画であり、今もなお芸術的評価が高い『カリガリ博士』(1920、監督ロベルト・ヴィーネ)では、俳優の三上博史が初めての活動弁士に挑戦する。俳優、そしてナレーターとしてもキャリアを重ねてきた三上の、銀幕横でのパフォーマンスに注目が集まっている。また、活動弁士として国際的に活躍する片岡一郎は、仏前衛映画『アッシャー家の末裔』(1928、監督ジャン・エプシュタイン)を担当。エドガー・アラン・ポーの短編小説を原作に生まれた白黒ムービーに、巧みな話芸を乗せる。
映画を構成するもう一つの重要な要素・音楽では、菊地成孔が参加。ソングライティングからアレンジ、シンガー、ラッパーなどさまざまに活動する菊地が、DJによって作品世界をさらに鮮やかに展開させていく。
各映画の上映前にはイェール大学教授アーロン・ジェローによる簡潔な説明も。上映後には、それぞれの作品の魅力を出演者4人で深掘りしていく座談会も開かれ、無声映画の世界にたっぷり浸れる一夜になっている。
ℹ️
【『最前線 無声映画/conversations IN SILENCE』vol.8】
日程_2024年6月17日(月)
時間_19:00(開場18:00)
会場_「青山 月見ル君想フ | MoonRomantic」
住所_東京都港区南青山4-9-1 B1F
Tel_03-5474-8115
観覧料_当日券6,000円(学生4,500円)
*予約分は完売。
*入場は到着順。
Text_Motoko KUROKI