6月のエンタメをレビュー!GINZA編集部がレコメンドする新刊をご紹介。
力強い文章に励まされる。 山崎ナオコーラの新刊『あきらめる』
6月のG’s BOOK REVIEW
『あきらめる』
山崎ナオコーラ
同性の友人と恋に落ち妻子と離れて暮らしている雄大。彼はある日、近所に住んでいるらしき子ども、そしてその親と思われる二人組と知り合い、ゆっくりと自らの内面に近づいていく。火星移住が可能になった近未来を舞台に、既成の価値観を柔らかく壊し再構築する群像劇。《団体の中から個人が際立っていくこと、それが個人が明らかになること、すなわち「あきらめる」ではないのか》など、心を解放してくれる力強い文章に励まされる。
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Recommender_北村浩子
今月心に残った文章《「評価される姿こそが、より自分らしい姿だ」という思いはどこから来るのだろう》(山崎ナオコーラ『あきらめる』より)