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地元の人々と完成させるスキーマ建築計画の“半建築” って?
いつも地元の人々と完成させる
スキーマ建築計画の“半建築”
「半建築」のコンセプトを掲げ、各地でユニークなプロジェクトを展開している建築家・長坂常。彼が率いるスキーマ建築計画はその土地や歴史と丁寧に対話しながら既存の環境をうまく活かし、またそのプロジェクトに出入りし、使用する人たちとのコミュニケーションから建築自体が完成していくようなプロセスに定評がある。最近では東北や瀬戸内、そしてニューヨークのブルックリンなど、日本全国、世界各地にその活躍の場を広げている。時にデザインやコンセプトが立ち、かしこまりすぎてハードルが高くなりがちな建築も見受けられるが、スキーマ建築計画のそれはいつもどこかおおらかで温かく人を迎えてくれるようなカジュアルさが心地いい。
商業店舗やカフェ、オフィス、アートギャラリー、そして銭湯など……いつもその地盤が持つ固有のストーリーを活かしながら、人が集う場所としての「半建築」。ひとつのプロジェクトとして建築が建って終わり、というのではなく、最終的な半分を完成させるのは実際にその空間を訪れる人々なのだろう、と思わせる。
Text_Mariko Uramoto