国内外のクラブシーンで個性を光らせるフィメールDJ。音楽の原体験とパフォーマンス、そしてそれぞれが楽しむ東京の夜。DJ Lociとして活動し、イベントオーガナイズも手がけるイーチン・ヤンが話を聞いた。
DJとのカンバセーション03 SAMO
CIRCUS OSAKAのレギュラーパーティ「FULLHOUSE」のレジデントDJとして活動をスタート。現在は東京を拠点にしながら、国内各地を縦横無尽に飛びまわるSAMO。DJのみならず、近年は自身が主催するパーティ作りにも力を入れている。
──SAMOさんって、とにかくパーティを楽しんでいる印象ですが、DJしている時も、個人的にクラブに行く時も、同じスタンス?
「仕事でもプライベートでも、基本的にクローズまでクラブにいるタイプ(笑)。自分のDJが良くなったのって、いっぱい遊んでいっぱい現場を見てきたから。DJって正解がないので、その都度経験したことを、自分の中に落とし込む作業でしかないと思うんですよね。だから止められない!」
──「FULLHOUSE」と「アマピナイト」、パーティのバイブスや音をどう区別していますか?
「熱量は同じだけど、『FULLHOUSE』は四つ打ち、『アマピナイト』は南アフリカのアマピアノやアフロミュージックが主。『アマピナイト』は開催場所を毎回変えることで、鮮度を上げ続けられている気がします。自分もゲストも解放させたいっていう想いが根底にあるから、できるだけ自由度が高くいたいんですよね」
──7月から、nasthugさんと「UTAGE」というパーティもスタートしましたよね?
「自分がもともとミニマルな音で遊んできたこともあり、もっとストイックでディープな遊び場が欲しいと思い、始めたイベントです。幅広い音の方向性と深めのグルーヴで踊れる場所を目指しています」
──SAMOさんが目指す未来像について教えてください。
「飽きもせず、ずっと同じ遊びをしているんで(笑)、そのクォリティをどんどん上げていきたい。そしてそれをみんなと共有したい。まだ日本でしかプレイしたことがないので、来年は自分のイベントを海外にもっていくのが目標。パーティって生き物みたく、同じものがひとつとないからやめられないんですよね」
Photo_Taisuke Nakano Interview_Yiqing Yan Text&Edit_Sakiko Fukuhara