写真家・木村和平の最新刊『IRON RIBBON』(LIBRARYMAN) が刊行。それを記念し、2024年10月21日(月)まで、吉祥寺の「ブックオブスキュラ」では、写真展が開催される。10月12日(土)にはトークイベントも。
写真家・木村和平が作品集『IRON RIBBON』を刊行
吉祥寺の「ブックオブスキュラ」では写真展が開催される
木村和平さんが幼少期から抱える「不思議の国のアリス症候群」の症状を写真で表現したシリーズ展『石と桃』は、2022年から定期的に発表してきた。
今回、新しく発刊された写真集『IRON RIBBON』は、この『石と桃』の制作の合間に撮影したスナップ写真を中心に構成。『石と桃』を別角度から鑑賞出来る作品群が収録されている。
多くの舞台は、パートナーと訪れた老舗ホテル。「私たちが旅行先を決めるのは、名所や食事、風景よりも、ホテルが優先」という木村さん。クラシカルな空間を背景に、パートナーのうしろ姿や、視線の流れを繊細にとらえている。
写真集のタイトルは、10代のころに出合った鉄製のチョーカーの作品に由来する。年齢とともに好みが変わっていくなか、手にした時からずっと同じ熱量で好きと言えるのがこの“鉄のリボン”だったのだそう。
「見た目はしなやかでかわいらしいのに、触ると硬く、鋭利で、冷たい。そのころの私にとってはとても高価なものでしたが、その相反する性質の共存に強く惹かれ、迷うことなく購入しました」と木村さん。被写体となったパートナーについても「鉄でできたリボンのような人」とたとえている。
「ブックオブスキュラ」では、写真集の販売とともに展示もスタート。本書では掲載されなかった作品も含めて18点が並ぶ。また、10月12日(土)には、店主・黒﨑由衣さんとトークイベントも開催予定。
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木村和平
きむら・かずへい>>1993年生まれ、福島県いわき市出身。東京在住。大学在学中より写真を撮り始め、ファッションや映画、広告の分野で活動しながら、作品制作を続けている。第19回写真 1_WALL で審査員奨励賞(姫野希美選)、IMAnext #6「Black&White」でグランプリを受賞。主な個展に、2022・2023、2024年『石と桃』(Roll)、2020年『あたらしい窓』(BOOK AND SONS / book obscura)、2019年『袖幕 / 灯台』(B gallery)、主な写真集に、『あたらしい窓』(赤々舎)、『湖 awaumi』(daughter)、『NEW GENTLEMEN』(IMAphotobooks/GUCCI)『袖幕』『灯台』(共に aptp)、など。
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『IRON RIBBON』
期間_2024年10月3日 (木)〜10月21日(月)
営業時間_12:00〜19:00
場所_book obscura
住所_東京都三鷹市井の頭4-21-5 #103
*10月14日(月・祝)も営業。
【Special Talk Event 『IRON RIBBON』】
開催日_2024年10月12日(土)
時間_19:30〜21:00
出演 _木村和平(写真家)、黒﨑由衣(book obscura 店主)
参加費 _無料 ( 店頭観覧は要予約 )
*「book obscura」のYouTube チャンネルで配信予定。
*後日各SNSとHPページで公開予定
Text_Nico Araki