20世紀のイタリアンデザインを牽引した建築家ジオ・ポンティ(GIO PONTI)の独自の空間世界を再現する展覧会が開かれる。2025年3月19日(水)から31日(月)まで、「21_21 DESIGN SIGHT ギャラリー3」にて。
🎨CULTURE
ジオ・ポンティの建築とデザインが描く風景とは?
展覧会『ジオ・ポンティの眼: 軽やかに越境せよ』が開催

スプーンからビルまでのデザインを手がけたジオ・ポンティの目線は、部分から全体を統合的に捉えるものだった。1891年ミラノ生まれのポンティは、工科大学を卒業後建築設計事務所を開く。そして、今私たちが「イタリアンデザイン」や「イタリアンモダン」と呼ぶものの基礎を築いていった。ミラノのピレリ高層ビルなどの建築も有名だが、家具やカトラリーでも才能を発揮。1957年発表の超軽量椅子「スーパーレジェーラ」などには、彼ならでは斬新なアイデアが光る。近年は他にもいろいろなプロダクトが復刻され、その多面的な魅力が再評価されている。
本展では、ポンティがミラノの自宅用にデザインした家具やセラミックタイルの床などを再現し、巨匠の作り出した空間世界をインスタレーション展示。モルテーニ社により復刻されたアームチェアやコーヒーテーブル、ブックシェルフなども揃う。また、1920年代に〈リチャード・ジノリ〉から発売した磁器製品やオリジナルドローイングも登場。フランチェスカ・モルテーニ監督のドキュメンタリー映像『Amare Gio Ponti』も紹介され、ポンティが見つめていた未来の姿へと想像力を掻き立てる。
ℹ️
『ジオ・ポンティの眼:軽やかに越境せよ。 Lo Sguardo di Gio Ponti: Attraversare i Confini con Leggerezza 』
会期_2025年3月19日(水)~3月31日(月)
*3月25日(火)休館。
会場_21_21 DESIGN SIGHTギャラリー3
住所_東京都港区赤坂9-7-6 東京ミッドタウン ミッドタウン・ガーデン
時間_10:00〜19:00
入場料_無料
Text_Motoko KUROKI