ファッションを日本の歴史や文化からも考え続けるスタイリストの三田真一が個展『Path in Trace -轍-』を「ラフォーレミュージアム原宿」にて開催。金属や革、木、陶磁器などの伝統的な素材、最先端の技術、それぞれを扱う作家らを巻き込み、新たな表現を繰り広げる。2025年4月20日(日)まで。
スタイリスト三田真一が伝統工芸とつくる“纏い(まとい)”とは
個展『Path in Trace -轍-』にて新旧の技術が重なり合う

ファッション誌や広告はもちろん、「サカナクション」の山口一郎が率いるプロジェクト集団「NF」でクリエイティブディレクターを担当するなど、幅広く活動するスタイリストの三田真一。その関心は日本の歴史や思想にも及び、「纏う(まとう)とは何か」を問い続けながらアートプロジェクトの形でも思索を重ねてきた。そんな彼の新たな表現は、工芸が持つ技術や素材の歴史を参照することで広がっている。三田が起こしたスケッチや言葉を元に、多様な作家らがオブジェクトを制作。2023年6月に太宰府天満宮宝物館(福岡)で開催された『三田真一 in-Spire 呼吸』展に新作が加わり、バージョンアップしたかたちだ。
本展には、「茶筒開化堂」六代目当主の八木隆裕や「宇治茶陶朝日焼」十六世の松林豊斎といった、日本古来の技術の担い手から、「ライゾマティクス」や「nomena」などメディアアート分野で活躍するクリエイティブチームまでが参加。
工芸とテクノロジーの融合が新たな可能性を開拓し、「纏い(まとい)」の未来へ続く轍を刻んでいくだろう。
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『Path in Trace -轍-』
会期_開催中〜2025年4月20日(日)
会場_ラフォーレミュージアム原宿
住所_東京都渋谷区神宮前1-11-6 ラフォーレ原宿6階
時間_11:00〜20:00(最終日は17時まで)
Tel_03-6406-5979
観覧料_1000円 (*未就学児無料)
*チケットはこちらで販売。
【参加作家】
茶筒開化堂六代目当主八木隆裕、宇治茶陶朝日焼十六世 松林豊斎、中川木工芸 中川周士、金網つじ二代目辻徹、革計画 創造家 上月建太朗、小嶋商店十代目 小嶋諒、九谷焼上出長右衛門窯六代目上出惠悟、波佐見焼マルヒロ三代目 馬場匡平、名尾和紙七代目 谷口弦、堀口切子三代目秀石 堀口徹、水墨画家 土屋秋恆、ライゾマティクス 石橋素 柳澤知明 竹森達也、サカナクション NF 山口一郎、NF 青山翔太郎、Qosmo 徳井直生 中嶋亮介、nomena 、ZOZO NEXT *順不同
Text_Motoko KUROKI