スケボー、F1、サッカーにバスケ…センスのいいあの人も、スポーツ観戦に夢中。その魅力を熱く語ってもらいました。観戦気分を盛り上げるファッションアイテムもご紹介!#観戦マニアの偏愛プロダクト
サッカー観戦マニア、モデルmiuの偏愛プロダクト
試合前夜は真っ赤なゲームシャツを着て眠りにつく
Football
一生ファンを続ける
覚悟があります

スタジアム観戦の日はもちろん、テレビで観る日も前夜から真っ赤なゲームシャツを着て眠りにつく。高まる気持ちを抑えきれないのだ。
「サッカーに人生を転がされちゃってます」と笑うモデルのmiuさん。昨年からロンドンで暮らし始め、日本との二拠点で活動を続けている。英国を選んだのはUK音楽ファンだから、そして大好きなアーセナルFCの試合を現地で観たかったから。人生初の観戦は、クラブのホーム、エミレーツ・スタジアムだ。
「テレビではカメラマンの視線越しに観ていた世界を、ここでは自分の目で選びとれるんだ!と興奮しました。瞬間瞬間で見たい場所、追いかけたい選手に自分のピントを合わせられる。息がつまるくらいの緊張も、思わず立ち上がっちゃうほどの喜びも、生の観戦でしか味わえない。こんな体験ができるなら観戦貧乏になってもいいとさえ思いました」

そもそもの始まりは、沖縄行きの飛行機で偶然観た番組。ゴールシーンだけがひたすら流れる映像だった。
「本当にすごかった。同じ人間の動きとは思えないほどの身体能力に圧倒された。サッカーを観ることが楽しいってこういうことだったのか、と、周りのサッカー好きたちが熱く盛り上がっていた理由が、一瞬でわかりました」
そんなmiuさんがアーセナルと出合い、惚れ込むのに時間はかからなかった。きっかけはドキュメンタリー 『オール・オア・ナッシング 〜アーセナルの再起〜』で見たチームのビハインドストーリー。
「監督が試合前にロッカールームで選手にかける言葉や、選手同士の何気ない会話など、チームの背景にあるものにぐっときたんです」
ちなみに選手で好きなのはミッドフィルダーのデクラン・ライス。
「ワールドクラスの技術に加えて、とにかく熱い。試合中、絶妙なタイミングで周りの人に声をかけたり、チームを鼓舞したり、その人間くささに心が動かされるんです」

さて、山登りにライヴに自転車に、と一人で行動することも多いそうだが、サッカー観戦はどうだろう?
「友人と一緒もいいけれど、一人でも楽しめるスポーツだと思います。実際、ソロで来てるファンも多いし、同じ気持ちで集まった一人一人が(チームカラーの)赤い束となって戦いに向かう感じは感動的だなって」
また、サッカーを通じて友人も増えた。例えばロンドンでイギリス人と部屋をシェアしていた時のこと。
「その子がマンチェスター・ユナイテッドのファンだと知って“私はアーセナルファンだから気まずくなりたくないな……”と心配していたら、“気にしないよ”って、言ってくれたんです。それまではほとんど挨拶くらいしか会話がなかったのが、家で一緒にサッカー観戦するほどぐっと仲良くなれました」
まだファン歴は浅いけれど、と真面目な顔でmiuさんは言う。
「生きる楽しみをもらったと思っています。自分以外の人が頑張っている姿を応援することで、自分が生きている感覚を得る。素敵なことだと思いませんか。私、人生においても仕事においても、手が届く人を目標にしてはだめだと思っていて。常に“絶対に超えられない存在”への憧れを持っていたいんです。アーセナルはまさにそういう存在。一生ファンでい続ける覚悟で応援しています」

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miu
ミユ>> 1996年生まれ、滋賀県出身。19歳でモデルの活動を開始。2017〜22年、雑誌『ViVi』の専属モデルを務める。DJとしても活動中。登山、音楽、古着、読書、ラーメンが好き。現在はロンドンに居住。
Photo_Ryuichi Adachi Text_Masae Wako