“現在”をつくるファッションは、“過去”が導いてくれるもの。服を愛する人たちが集う古着店から生まれる日々の会話。何気なく交わした言葉が、新しい気づきを与えてくれるはずだ。#古着店から生まれるコミュニケーション
渋谷「BOY」ファッションと音楽のシーンを行き来し、ユースカルチャーと共にあり続ける
古着店から生まれるコミュニケーションvol.2

クラブやライヴハウスがひしめく、渋谷・宇田川町に店を構えて16年。“TOMMY”の愛称で親しまれる店主の奥冨さんは、ファッションと音楽のシーンを行き来し、ユースカルチャーと共にあり続ける存在だ。
「物心ついた時から、自分の中で音楽とファッションは相互関係にあるんですよね。それぞれから味わった経験を、両方のシーンに返していきたい。そういう想いがあるからこそ、街の駄菓子屋みたいな感じで、いろんな人に遊びにきてほしいんです」(奥冨)
古着はもちろん、若手アーティストが制作したワンオフ、CDとレコード、地方ツアー中に出会ったガラクタやぬいぐるみまで。物がひしめく店には、日々若者が集い、平均滞在時間は1時間ほどだという。この日、店に集まってくれた杉田さん、渡辺さん、pikamさんは古着店「BOY」との出合いについてこう話す。
「DJをしていた大学の先輩に教えてもらったのがきっかけ。僕が働いているGAKUの生徒にも、BOYを紹介しているのですが、『TOMMYさんとたくさん話せて楽しかった』って言う子が多くて。集まる若者がどんどん更新されている印象があります」(杉田)
近所にあるリハーサルスタジオの帰りに立ち寄ったという姉妹ユニット、tamanaramenの二人。
「渋谷のセンター街に疲れて、BOYに寄るのがいつものコース。昔の雑誌も読めるし、ちょっと休憩所みたい。このMOTOROLAのリュックはPCも入るから超便利」(渡辺)
「私たちが作ったマーチの即売会もBOYでやらせてもらいました!このショルダーバッグもここでゲットしたものです」(pikam)
現在、店奥を“遊び場”に改装中。DJ機材やソファを置き「初めましての人とも仲良くなれるきっかけを増やしていけたらと思っています」(奥冨)
Photo_Mayumi Hosokura Text&Edit_Sakiko Fukuhara
