フォークアートに着想を得て新たな感性でものづくりをしている作家から、「暮らしを美しくする手仕事」という民芸の精神を宿すアーティストまで、これからのフィールドを切り拓く11組の作り手たちに注目しよう。#あたらしい民芸を生む日本の作り手たち
🎨CULTURE
あたらしい民芸を生む日本の作り手たち vol.2
色に魅せられるキルトアート、焼きもので作る想像上の民族のお面etc.

1.Kione
色に魅せられるキルトアート
異なる布、異なる色彩が隣り合った瞬間の美しさを生かす。そんなキルトアートで注目されているのが、アメリカでアートを学び、Kioneの名で活動する赤尾木織音。古布や先染めコットン、デッドストック生地など多彩な布で作る作品の柄は、伝統的なキルトを参照することもあれば、自由な発想で作ることも。大判のものはソファに掛けてもいい。アルバムキルト 128×128cm ¥104,500(Kione Kochi)
2.ツムグイロ
焼きもので作る想像上の民族のお面
古代の文化や異国の民族の暮らしに思いを馳せ起こる偶然を大切に作陶する──そう語るのはツムグイロの屋号で焼きもののお面や器を制作する山城恵理。アフリカの諸民族の身体装飾や、インド民族のアートについての写真集など、各地の美しい装いにも影響を受けているそうだ。土を焼いたお面に、藁や貝などのパーツを合わせるセンスも素敵。〈なりきるお面〉H約19〜20cm 各¥9,900(ツムグイロ)
3.O’Tru no Trus
物語を想像させる自由な造形
海で採取した漂流物と真鍮を組み合わせて作るオブジェは、ダイナミックでもあり儚くもあり。オートゥルノトゥルスは、沖縄を拠点に活動する種村太樹と尾崎紅のアートユニット。サンゴや豆から、海のウキや鹿の骨まで、漂着して風化したものの佇まいを“懐かしい”だけで終わらせず、新たな形で提示する。いい音が鳴る楽器のようにも見えるオブジェの名は〈浮〉。H71cm ¥92,400(カシカ)
Photo_Ayao Yamazaki Styling_Yuki Nakabayashi Text_Masae Wako
