銀座には、何十年も町の文化を支えてきた建築と、町の未来をつくる新しい建築とが共に並んでいる。この町で書店を営む森岡督行さんが、それらを案内。100年前のライカで写し、独自の視点で解説する。#森岡督行がライカと巡る銀座をつくった名建築10
🎨CULTURE
「銀座メゾンエルメス」ガラスブロックの建物が語るのは、ここが手仕事の町であること
森岡督行がライカと巡る銀座をつくった名建築10
銀座メゾンエルメス

ガラスブロックの建築が語るのは
銀座が手仕事の町であること
2001年に完成。世界的な建築家レンゾ・ピアノの代表作のひとつであり、この建築を見るために世界中から人が訪れている名作です。と同時に、たくさんのガラスブロックを積み上げたその姿(上の写真)は、銀座が手仕事の町であることを物語っているのではないか、と感じるのです。ガラスは工業製品ですが、それをつくる技術や工程には、職人的な知見や経験が反映されているはず。そもそも〈エルメス〉のものづくり自体が手仕事に支えられているのですから。銀座はラグジュアリーな町ですが、人々の手仕事で成り立っている町でもある。老舗のバーで出される一杯のカクテルにも、百年続くテーラーのシャツにも、繊細な手仕事が息づいています。〈エルメス〉の建築はそのことを軽やかに告げているのでしょうし、だから銀座の町と相性がいいのだと思います。


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銀座メゾンエルメス
「銀座メゾンエルメスは街を照らすランタン」というコンセプトのもと、2001年竣工。地下1階から4階はエルメス銀座店、8階はエルメス財団運営のアートギャラリー「フォーラム」。
住所_東京都中央区銀座5-4-1
tel_03-3569-3300
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森岡督行
もりおか・よしゆき>> 1974年山形県生まれ。一冊の本を売る書店、「森岡書店」店主。『銀座百点』でエッセイ連載中。GINZA SIXのポッドキャストでパーソナリティも。著書に『800日間銀座一周』(文藝春秋)、『銀座で一番小さな書店』(小学館文庫)。
Photo_Yoshiyuki Morioka Text_Masae Wako
