銀座には、何十年も町の文化を支えてきた建築と、町の未来をつくる新しい建築とが共に並んでいる。この町で書店を営む森岡督行さんが、それらを案内。100年前のライカで写し、独自の視点で解説する。#森岡督行がライカと巡る銀座をつくった名建築10
🎨CULTURE
「森岡書店 銀座店」戦後出版界をリードした才能が、日々集っていた小さなビル
森岡督行がライカと巡る銀座をつくった名建築10
森岡書店 銀座店

戦後出版界をリードした才能が
日々集っていた小さなビル
銀座の中心部から少し離れた裏通りにある「鈴木ビル」。1929年に建てられたタイル貼りの建物には、かつて、グラフィックデザイナーの亀倉雄策や名取洋之助などが在籍した伝説の制作集団「日本工房」(のちに「国際報道工芸」と改称)が入居していました。その後の日本を代表することになるクリエイターたちを輩出したこのビルですが、ご縁があり、今は1階で私が「森岡書店」を開いています。東京であって東京でないような、現代であって現代でないような、そんな佇まいがとても魅力的な建築です。どこともわからない時空間へ連れていってくれるという意味では、本と同じですね。
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森岡書店 銀座店
築96年を迎えるアールデコ様式の「鈴木ビル」は5階建て。設計は山中節治。その1階にあるのが「森岡書店」。「小さな空間ですが、“一冊の本を売る本屋”というコンセプトに似合っているように思います」(森岡さん)。
住所_ 東京都中央区銀座1-28-15 鈴木ビル 1F
tel_03-3535-5020
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森岡督行
もりおか・よしゆき>> 1974年山形県生まれ。一冊の本を売る書店、「森岡書店」店主。『銀座百点』でエッセイ連載中。GINZA SIXのポッドキャストでパーソナリティも。著書に『800日間銀座一周』(文藝春秋)、『銀座で一番小さな書店』(小学館文庫)。
Photo, Illustration_Yoshiyuki Morioka Text_Masae Wako
