世界的なクリエイターを招いて、ブランドを象徴するナイロン素材を用いた新たなアイテムをつくるプラダのプロジェクト〈PRADA INVITES〉。建築家・妹島和世が提案したのは、ペットみたいに“カワイイ”バッグ!
PRADA×建築家・妹島和世のコラボはペットみたいに“カワイイ”バッグ!
飼い猫のしっぽみたいな、小さい頃に大好きだったぬいぐるみみたいな……。手触りが気持ちよくて、なんとなく握りしめたり、頬ずりしたくなるカラフルなチャームがぶらさがった縦長のバッグ。プラダのプロジェクト〈PRADA INVITES〉の第2弾として今年の春夏コレクションに展開する、妹島和世デザインによるバッグだ。
2018年秋冬コレクションで発表した第1弾ではヘルツォーク&ド・ムーロン、コンスタンティン・グルチッチら4組のデザイナーや建築家を招いてメンズアイテムを発表した〈PRADA INVITES〉。今回は妹島のほか、イタリアのチニ・ボエリ、アメリカのエリザベス・ディラーという3人の女性建築家を迎えて、レディスアイテムをつくった。プラダからのリクエストは、ブランドのアイコンである「ナイロン素材を使うこと」。3者3様の発想が詰まったアイテムのなかでも、妹島のデザインはやっぱり気になる。
東京では「すみだ北斎美術館」の設計も記憶に新しい妹島。西沢立衛とのユニットSANAA名義でも活躍していて、国内外に作品が点在する。〝建築界のノーベル賞〟といわれる、権威あるプリツカー賞を日本人女性としては初めて受賞するなど、世界的に評価の高い建築家だ。華奢ではかない少女性や、有機的な曲線が生み出す自由さ。どんな大規模な建築にもそんな印象をもたらすのは、彼女ならではのクリエイション。今回も、その手腕を大いに発揮した。
左から バッグ ¥204,000、バッグ ¥263,000*共に予定価格(共にプラダ | プラダ クライアントサービス)/ネクストマルニ〈SANAA〉チェア 各¥44,000(マルニ木工)/〈カピトン〉コートフック*すべて参考商品(リーン・ロゼ | リーン・ロゼ東京)
縦につながる3つのバッグはファスナーで伸縮可能。もうひとつ、マフラーのように肩にかけられるバージョンも。共に、もこもこの生き物みたいなチャームが付け替え自由だ。不定形のこのチャーム、不思議とかわいいうえに触っているのも気持ちいい。だからいつのまにか愛着が湧いて、連れて歩きたくなる。いつも一緒のバッグが、ペットみたいだったらな……。少女の夢が現実になったような〝カワイイ〟バッグだ。
〈PRADA INVITES〉プロジェクトの動画はこちら
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妹島和世
1956年茨城県生まれ。伊東豊雄建築設計事務所を経て87年に独立。95年SANAAを設立。日本人、かつ女性としても初めてヴェネチア・ビエンナーレ国際建築展ディレクターを務めるなど各国で活躍を続ける。
Photo: Masaki Ogawa Styling: Tomomi Nagayama Text: Sawako Akune Edit: Kazumi Yamamoto