〈FACETASM〉デザイナー落合さんの、未来のファッション・デザイナーを志す若者に、夢と希望を与えてくれるような10年間の経緯はGINZA本誌の連載( リナ!アラ?モード 2017年5月号)で、ぶっちゃけさせてもらいましたが、今回良いタイミングで、素敵な本ができました。改めましてオメデトウ!!
それは昨年、必然の偶然で知り合いになって、コレクションでもコラボしたP.A.M.のデザイナー、ミーシャ・ホレンバックとの「 なんか一緒にやろう。フリーペーパーとかどう?」という軽いノリの約束から始まったそうです。
でも、いざ始動してみたら、落合さんの友だち、ミーシャの友だち、それぞれ強力なラインナップで参加してくれることになったので、「 それなら、いっそアートブックにしよう!」 というふうに発展していった訳で…。
FACETASM というブランド名に込められた「さまざまな顔」をコンセプトに、参加したアーティストたちに思い思いの“FACE(顔)”を作ってもらい、それを中央(目と口部分)で真っ二つに分断し、パラパラとページをめくることによって、異なる 2 つの“FACE”が組み合わさり、新しい顔が浮かび上がるという内容。絵本の様なブックデザインで、幾通りもできる顔のパターンに、夢中になって遊んでしまいます。
本に付属のペーパーで、どの作品がどのア ーティストのものか照らし合わせつつ・・・ ページをめくって組み合わせを楽しめます。
左 Daisuke Yokoyama /右 Matt Damhave
左上 Daisuke Yokoyama /右上 Matt Damhave/ 左下 MISHA HOLLENBACH /右下 FERGADELIC
左上 Hiromichi Ochiai/右上 ARI MARCOPOULOS/左下 MISHA HOLLENBACH/右下 FERGADELIC
左 Hiromichi Ochiai/右 ARI MARCOPOULOS
注目すべきは10周年という時の流れを感じさせない刺激的なアーティストのラインナップ。ファーガス‟ファーガデリック“パーセルは、90年代からSILAS、GOOD ENOUGH, STUSSY,X-GIRL等とコラボをし、最近ではPalace Skateboardsのメインロゴのデザインを手がけたイラストレーター。皆がリスぺクトする裏原の仕掛人SK8THINGさんは、ミーシャやファーガスとはアート&ミュージックユニットTHE CHANGESの活動等々ですでに懇意の間柄。マット・ダムへブは2000年初頭に活動したタラ・サブコフ率いる(そしてクロエ・セヴィーニが何度となくショーのモデルを務めた)イミテーション・オブ・クライストのデザイナーであり、最近ではスケシンさんのC.Eにもグラフィックを提供しているアーティスト。アリ・マルコポロスの活躍については言わずもがな。このデザイナー、アーティスト、ミュージシャンたちのジャンルの枠を超えた課外活動を見ていると、アート&ファッションなんてテーマの元に、多様なコラボレーションが花開いた2000年代初頭の東京の空気が今ここに!!
「2000年ごろ、僕はまだテキスタイル会社で働いていて、純粋なファッションファンであり、ストリート・カルチャーにも夢中になっていました。当時は裏原的な感覚でP.A.M.のファッションも捉えていたし、PAM BOOKでボアダムスのEYEさんの本を出していたので、そこにも注目していました。因みに昨年のリオ・オリンピックの閉会式の衣装デザインをさせてもらった時に知り合った、真鍋さんも裏原っ子で、当時P.A.M.を着ていたらしいんです!最近、あの頃の空気感がまた新鮮に感じています。」
メンズパリファッションウィーク中にOFR(マレにあるアートブック&ギャラリー。) で行われた本のローンチの模様。
ミーシャと OFR オーナーのアレクサンドル
PAM のもう一人のデザイナー、ショーナ
【参加アーティスト】
ARI MARCOPOULOS (Photographer)
DAISUKE YOKOYAMA (Sasquatchfabrix)
DAITO MANABE (Media Artist ,DJ)
FERGADELIC (Graphic Artist)
HIROMICHI OCHIAI (FACETASM )
MATT DAMIHAVE (Artist )
MISHA HOLLENBACH (P.A.M.)
SK8THING (C.E )