最初の一歩から、完成したてを着用しての撮影まで、本当にすべての現場に立ち会ってくれた新垣結衣さん。打ち合わせでは自ら愛用のフーディを何枚も持参。生地感やシルエット、サステイナブルであることなど、初回にしてすでにとても具体的なイメージを膨らませていました。
服作りを多数手がけ、今回アドバイザーとして見守るスタイリストの三田真一さんや、生産を担当した繊維商社豊島のチームも「(新垣さんの)やりたいことが初めから明確で驚いた」と振り返る“究極”のフーディづくり。
全貌のほんの一部ながら、何度も行われたサンプルチェックの様子を、4回にわたって公開! 素材と刺繍で迷った、大詰めの3回目です。
👗FASHION
新垣結衣さんデザイン〈huhu フーディ〉スペシャルな“ふふっ”ができるまで 第3回 「ふとしたときの遊び」
ワンポイントの
刺繡を考える
5月中旬、だんだんと大詰めに。厚みと肌ざわりを考えて、前回のオーガニックコットンの混紡地を裏起毛にしてみたものと、もう一点「TRUECOTTON」で作った裏毛のサンプルができあがった。早速、着用し差異を比べる新垣さん。
「着心地は……正直どちらもいい感じです(笑)。それぞれのよさがあって。フードの正面の盛り上がりや首まわりの立ち具合は固めなので裏起毛の方がいいですね。でも、裏毛の『TRUECOTTON』は、生地に自然な光沢があって仕上がりが綺麗。黒の発色も深いです」と、悩みに悩んだ結果、ものづくりの透明性という意味でも“究極”を志して「TRUECOTTON」で、裏起毛仕様にすることに。
そして、お待ちかねのディテールへ。前回描いたモチーフを指先大に刺繡した小さなスワッチが用意され、どこに入れるかなどを鏡の前で綿密にチェック。
「わかりづらくなるけれど、サイズも小さく、さりげなくして。ふとしたときに目に入ってくるとうれしいですよね」と新垣さん。
自身で撮影したマジックアワーの写真も1枚に絞り込み「意外とフロントもいいけれど、やっぱり後ろかな」と、背中に入れることに決定。
「刺繡もプリントも、この遊び心をみんなに楽しんでもらえるかな?」(新垣さん)
問い合わせ
GINZA〈huhu フーディ〉問い合せ窓口
ginza25@magazine.co.jp
Photo: Wataru Kitao Text&Edit Aiko Ishii