洋服の“古さ”を感じさせない、コンセプトショップ的な店が増えているパリ。ヴィンテージをエココンシャスな視点で捉える動きも。
海外古着ショップクルーズ! パリvol.1

Plaisir Palace
「洋服がアートピースのように飾られていた、東京で訪れたショップもここの着想源です」と店主のディディエさん。2020年にオープンした、カラフルな色が飛び交う空間に並ぶのは、〈クレージュ〉など仏ブランドの、フランス国内で作られた製品だ。「これらのブランドは、永遠にモダン。今の服とのミックスを楽しんでほしいです」
Plaisir Palace
entremains
共同経営者カミーユさんとソフィさんが目指したのは、環境に配慮した、かっこいいブランド。行き着いたのがヴィンテージだった。安いからという妥協ではなく、ファーストチョイスとしての古着を、センスのよいヴィジュアル撮影とセレクトで実現。フェミニンとマスキュリンの塩梅が絶妙だ。2021年パリのギャラリー・ラファイエットに出店、2023年はマレに新店舗をオープンさせる予定。
entremains
Le Vif
2018年、アメリカンヴィンテージに特化した店がほぼないパリの古着シーンに一石を投じたアルチュールさんとゴルチエさん。「まずは、自分が好きなもの。あとは、古着に抵抗のあるフランス人も多いので、デニムをはじめ現代のスタイルに取り入れやすい服を選んでいます」。パリジャンの目を通したアメリカは、骨太だけど柔軟で、親しみやすい。
Le Vif
love&dress
11歳の時から古着を愛用しているというオーナーのジュリアさんが提供するのは、20歳の人も60歳の人も同じように美しく着られる服が見つかる場所。そして、ヴィンテージだからこそ叶う、タイムレスな装いだ。毎週決まった職人にリペアを頼み、洋服に第二の人生を与える。パリらしいシックネスとカジュアルが同居したショップは、自分らしいルックを作る手がかりでいっぱいだ。
love&dress
Système Solère Le Temple Du Vintage
複数のヴィンテージバイヤーが参加し、それぞれのセレクトアイテムを一カ所に集めた新しいコンセプトショップ。創設者ソレーヌさんが発案した。2022年9月に2号店をマレに構えた。「古着は選ぶのが大変、清潔じゃない、といった印象を変えて、アクセスしやすいものにしたかったんです」と語る。幅広い年代の洋服がそろうが、雰囲気はコンテンポラリー。店内の商品は、なんと毎週すべて入れ替えられる(!)とのこと。