今季のテーマを、黒と白の二色のみで表現したルックをピックアップ。制限された世界でありながら、さまざまなイメージが自由に展開されている。
モノクロームな女の肖像

まるで水玉のような花々が
ツイードに咲き誇る
今季はガブリエル シャネルが愛した花、カメリアにフォーカス。ウールツイードのジャケットと玉虫色に輝く糸が織り込まれたバミューダショーツの前面には、大小の白いカメリアのブローチがランダムにあしらわれている。遠くから見るとまるで水玉柄のよう。ジャケット ¥3,532,100、パンツ¥1,395,900、ネックレス ¥227,700、タイツ ¥67,100、ブーツ ¥342,100*すべて予定価格(以上シャネル)

色の対比が際立つ
グラフィカルな「制服」
肉厚のストレッチコットンのドレスには、張りのあるコットンポプリンの先が尖った胸当てと袖が付いている。さらにボタンにはレザーストラップの装飾が施されており、音楽隊の制服を彷彿とさせるデザイン。メゾン発祥の地、フランスのスタイルを追求したコレクションでは楽器のモチーフがふんだんに用いられ、こうしたグラフィカルな表現も目立った。ドレス ¥709,500*予定価格(ルイ・ヴィトン | ルイ・ヴィトン クライアントサービス)

白のグラデーションに
黒を効かせる
シャリ感のある軽やかなナイロンのダウンコートにダブルフェイスカシミアのフード付きストールをまとい、細いレザーベルトでウエストマーク。メリハリのあるシルエットと白のグラデーションに大胆に差し込んだ黒が目を引く。コート¥768,900、セーター ¥339,900、パンツ ¥255,200、ストール ¥639,100、ベルト ¥154,000、ブーツ ヒール4cm ¥328,900(以上ザ・ロウ | ザ・ロウ・ジャパン)/傘*スタイリスト私物

パリジェンヌのように
女性らしさと強さを携えて
ディオールは今シーズン、1950〜60年代のレディライクなスタイルや第二次世界大戦を生き抜いたフランスの女性たちの抵抗の精神を反映している。イヴ・サン=ローランによるアーカイヴから着想を得たタフなレザージャケットには、メタルを織り込んだシワ加工のペンシルスカートを。ジャケット ¥1,150,000、シャツ ¥270,000、スカート ¥500,000、タイ ¥46,000、ソックス ¥67,000(以上ディオール | クリスチャン ディオール)
Photo_Mitsuo Okamoto Styling_Tomoko Iijima Hair_JUN GOTO Make-up_Asami Taguchi (Home Agency) Model_ Marie Text&Edit_Itoi Kuriyama