ワードローブの相棒となるベーシックな黒と白の服や小物。これから先、末永く付き合いたい新旧の定番を選抜。
主役級の存在感。定番小物も黒白で
モノトーン名品図鑑03
ファーとチェーンの刺激的な出合い
毎シーズン意匠を凝らしたデザインを打ち出し、ブランドのアイコンともなりつつあるハーネス。新作は、愛らしい毒っけのある素材をドッキング。重厚感のあるチャンキーチェーンで形づくられ、肩部分にはモケモケしたポリエステルのファーを巻きつけるようにあしらった。右脇に垂れるチェーンの先にひとつだけマットなゴールドのフープを忍ばせ、背面の左肩にはブランド名を刻印したコインチャームが。ちょっとした遊び心も随所に宿る。トップはもちろん、ジャケットのワンポイントにも。ハーネス ¥48,400(ノワール ケイ ニノミヤ | コム デ ギャルソン)
まるでトップな秀逸アンダーウェア
肌着という概念を超えた、トップ代わりになるボディスーツが支持を集めている昨今。インナーファッションブランドの〈ヨー ビオトープ〉は、これからの季節にぴったりのタートルネックタイプを毎年提案。ボトムにインすることを前提として、生地がもたつかず、きれいに収まるようウエストをややシェイプさせている。高級なコーマ糸を原料としたスムースできめ細かいベア天竺生地は、ハイゲージの機械で編まれているため、しなやかなテクスチャー。ブラが透けにくいというのも利点だ。ボディスーツ ¥19,800(ヨー ビオトープ | ビオトープ)
街中でも生きる軽やか多機能ベスト
ミニマルなルックスに、どこか北米のラフなムードが漂うナイロンベスト。空気のように軽い中綿「コアロフトTM コンパクト」を、汗をかいても蒸れにくく、悪天候も難なく対応する「ヨーノTM 20」のソフトシェルで覆った。サイドパネルは換気性のあるストレッチフリースで切り替えて、動きやすさもアップ。Tシャツやスウェットに重ねたり、アウターの中に着込んだり、日常で想像以上に着まわせる汎用性の高さもポイント。本体をくるりと丸めて、ポケットの中に収納できるパッカブル仕様もうれしい。ベスト ¥23,100(アークテリクス | ダメージドーン2ND)
選り抜きのパーツが生み出す黒縁メガネ
デザインと機能性を両立した“美しい道具”をイメージし、天然素材と人口素材を巧みに組み合わせて構成。シックな黒だからこそ、ボリュームのあるボストン型が知的な印象に。また、丸みがあるため顔まわりをやわらかい雰囲気へ導く。極太リムのフレームは硬く丈夫で、しっとりとした質感に仕上げた6mm厚のセルロイド製。紫がかった光沢を帯びる真珠貝のノーズパッドや、ツルの先のシルバー925など、有機的なエッセンスがほのかに薫る。クラシックで流行り廃りのない一本は、あらゆるシーンで重宝。メガネ ¥80,300(10 アイヴァン | アイヴァン PR)
マフラー代わりの万能バンダナ
モンゴル産カシミアの贅沢なニットバンダナ。少量のナイロンとスパンデックスを混紡した生地は伸縮性があり、チクチクせずさらりとしたつけ心地。端の処理をフラットな引き抜き編みにすることで厚みを極力つけず、軽さもとことん追求した。全長40.5cm、幅108cmの三角巾タイプで、防寒用に首に巻くだけでなく、端を結んでトップやボトムに重ねるなど、装いのアクセントにもなるアイテム。水に強いカシミアのため自宅での洗濯機洗いが可能で、お手入れ用のコームも付属。うれしいこと尽くし。バンダナ ¥25,300(エクストリーム カシミヤ | ザシー)
バックシャンで機能的大人のキャミソール
素肌の上に着るアイテムだからこそ、心地よい素材やボディラインがきれいに出るものを選びたい。そんな願いを叶えてくれるのが〈H〉のキャミソール。やわらかな肌触りで伸縮性のあるコットンリブを使用。調整可能な肩紐と前後脇にはぐるりと微光沢ゴムが施され、着用時のズレが少ないのもポイントだ。胸元の内側にはポケットが備わり、パッドを入れればブラトップにも。華奢なストラップや大きくラウンド状に開いた背中、メロウ仕上げの裾など、シンプルながらセンシュアルな雰囲気を漂わせる。キャミソール ¥9,350(エイチ ビューティー&ユース)
太いリボンがついたおめかしベレー
毛足の長いポーランド産のラビットフェルトを使用したベレー帽は、ほどよい毛羽立ちと、艶のあるベロアのような風合いを併せ持つ。被るとマチが立体的に立ち上がり、ふっくらとしたシルエットに。先端にゴールドの金具があしらわれたグログランリボンもブランドの象徴だ。ロマンティックにひらめく腰まである長さで、そのまま前に垂らしたり、タイ代わりにシャツに結んだり、後ろに持っていきヘアアレンジに使ったり、いろいろな方法で楽しめる。内側のレザーバンドのループに通されているため、簡単に取り外しも可能。ベレー ¥46,200(エントワフェイン)
日々、お守り感覚で身につけたいリング
手元にミステリアスな漆黒の艶めきを。石座の爪を使わずに留める伏せ込みのセッティングが、大ぶりのオニキスを印象的に引き立てる一品。しっくりと指になじむようカーブを描いた内側には、ブランド名の刻印が。なめらかな質感が心地よいアームの表面には、さりげなく凹凸のニュアンスをつけ、軽やかなシルバー925が捉える光の揺らぎも感じられる緻密なつくりになっている。すべて手作業によって施され、日本の熟練した職人のバランス感覚や技術力なくしては完成しない造形美にうっとりする。リング ¥39,600(ララガン | ララガンデザイン)
リピーター続出やみつきになる靴下
素材にこだわる〈オーラリー〉の定番ソックスは、希少なエジプトのギザコットンで製作。シルクのようななめらかな風合い、軽さや吸収性にも優れた高品質な超長繊維綿がハイゲージで編み立てられている。ナイロンを混紡して強度を高めているため、足首からずり落ちにくく、さらっとふわっとしているリブは締めつけもほとんど感じさせず、はき心地が抜群。ほのかな光沢もあり、レザーシューズからスニーカーまで、どんな靴を合わせても上品な足元へと導いてくれる。このクォリティで買い足しやすいプライスにも拍手! ソックス ¥2,750(オーラリー)
Photo: Yoshio Kato Styling: Junichi Nishimata Text: Erina Ishida