こだわりや個性、ファッションの傾向がわかるのがワードローブ。丁寧にメンテナンスされてファッションアイテムが待機している。そんな服への愛情たっぷりな人たちの、クローゼットを取材しました!
「LAND」ディレクター・篠原かおりのクローゼット
惚れ込んだコレクションをずっと着続けていく
篠原かおり
「LAND」ディレクター
寝室の長辺にずらりと並んだ引き戸を次々と開け放ったとたん、こぼれるように現れた刺繡やチュールやファーの数々。ちらりと覗くだけでもアートピースのような存在感が伝わってくる。篠原かおりさんの豊かなワードローブは、すべてこの部屋に集められている。
「きっかけは〈マルタン マルジェラ〉(現在は〈メゾン マルジェラ〉)。中学生の時に地元のセレクトショップで出合って衝撃を受け、高校生になったら頑張ってアルバイトして1シーズンに一点ずつコレクションを始めました。その後、〈ブレス〉〈シャルル アナスタス〉〈シモーネ ロシャ〉に次々ハマって今に至る感じです」
20数年かけて集めた逸品は基本的にハンガーがけ。見渡せる状態にして死蔵することもない。
「単品で『かわいい!』と感じるのが選ぶ理由。とくに、一番手前のラックには〈シモーネ ロシャ〉のアイテムを集めて愛でています」
仕事の場でも普段からこれらのドレスを着用。ビッグシルエットのジャケット姿も多い。
「海外に旅したら古着店で4XLくらい大きいのを探すようにしています。ドレスも、日本には小さめしか入荷しないから、世界中からオンラインでオーバーサイズを捜索するくらい、個人的にこだわっている部分かもしれません」
Photo_Yuri Manabe Text_GINZA