海外の人気デザイナーはどんな収納をどんなふうに使ってる?自邸やアトリエを訪ね、美しい収納のための楽しいアイデアを教えてもらいました。#海外デザイナーの私的空間にお邪魔します!
〈ALETTA〉デザイナーのアトリエへ。素材からかたちを探る“思考”と“実践”の部屋
海外デザイナーの私的空間にお邪魔します!

素材からかたちを探る
“思考”と“実践”の部屋
フレディ・クームズとマット・エンプリンガムが手掛ける〈アレッタ〉。紙やアルミニウムといった異素材を用いた、彫刻的で、どこかおもちゃで遊ぶような童心とシュルレアリスムを感じさせる作品は、セントラル・セント・マーチンズ在学中から注目を集めてきた。シエナ・ミラーやエマ・コリンといったスターもその世界観に魅了され、2025年に待望のファーストコレクションをローンチしたばかりだ。現在、彼らはサラバンデ・ファウンデーションの支援を受け、ロンドン東部にアトリエを構えている。そこには二つの部屋があり、一つはパターン作成や縫製、時には工業的な作業を行うワークルームとして。もう一つは、コンセプトを練り、アイデアを熟成させる〝思考の部屋〟として使われている。 「空間が分かれていることで、自然と心の整理がつくんです」とマットは話す。
〝思考の部屋〟にあるテーブルや棚は全て自作。無垢材の温もりが空間にやさしい空気を添えている。棚には生地のスワッチが丁寧にファイリングされ、「私たちは〝素材から始める〟というアプローチを大切にしています」とマット。前回のコレクションでは、出合った紙から試行錯誤し、「折り畳む服」というアイデアにたどり着いたという。
「まず素材に触れ、そこから逆算して形を探っていく方が、私たちにとっては自然なんです。全て自分たちの手でつくるからこそ、質感やクラフト感にはとことんこだわっています」
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フレディ・クームズ(左)、マット・エンプリンガム(右)>> 学生時代から共同でデザインを行い、〈アレッタ〉を始動。3月には「ドーバー ストリート マーケット ギンザ」のイベントで初来日した。
Photo_Kae Homma Text_Ko Ueoka