“現在”をつくるファッションは、“過去”が導いてくれるもの。服を愛する人たちが集う古着店から生まれる日々の会話。何気なく交わした言葉が、新しい気づきを与えてくれるはずだ。#古着店から生まれるコミュニケーション
原宿「ROB」オーナーの誠実な人柄に惹かれて集まる人の輪
古着店から生まれるコミュニケーション vol.1

「古着好きに限らず、洋服好きに喜んでもらえる店でありたい。すでに価値が定まったものよりも、これから注目されるであろう古着を取り扱っています」と話すのは、店主の栗原聖也さん。サンタモニカで10年以上経験を積み、2023年に「ROB」をオープンした。取材当日、栗原さんはアメリカ出張中。前職の頃から店に通う、島田さんはROBの魅力をこう話す。
「クラシックに留まらず、2025年の今、カッコいいと思うものをピックアップしている。ヴィンテージに詳しい栗原さんが提案するファッションだからこそ信頼できるんです」(島田)
ラグビー選手の木原さんも大の古着好き。もともと髪を切ってもらっていたという店主の紹介で島田さんとつながり、「BARBER BOYS」に通っているそうだ。栗原さんの誠実な人柄に惹かれて集まる人の輪が、店の外にも自然と広がるのが面白い。
「来週、島田さんにパーマをかけてもらう予定!ROBでは見たことがないユニークなアイテムに出合えます。今日つけた〈NIKE〉ACGのネックレスもここで。大きいサイズの服がそろっているのもありがたいです」(木原)
映画『ショーン・オブ・ザ・デッド』のTシャツがお似合いの今野さんは、渋谷のビアバーのスタッフ。
「ROBはずっと気になっていた古着店。窓が大きく、開放的な印象なので初めての人も入りやすい。スモールカンバセーションを交わすうちに仲良くなり、栗原さんがØL Tokyoに来てくれることもありますよ!」(今野)
「ここに集まるお客さんは、何かの分野の“プロ”で、洋服にも詳しい方が多い。何をピックするのか見ていると勉強になります」と話すのは、スタッフの栗原利尚子さん。2025年からはウィメンズのセレクトを本誌でもおなじみの菊乃さんが担当。ROBを起点にまた新しいネットワークが生まれそうだ。
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Photo_Mayumi Hosokura Text&Edit_Sakiko Fukuhara