22時に開ける冷蔵庫は明日からの元気をくれる宝箱だ。ほんのちょっとしたご褒美が入っている。自分を励ますために、今日もまた扉を開ける。
ぜんざい+ココア/牛乳 西村隆ノ介/くらちなつき「22時の冷蔵庫」vol.7
年の始めに食べる甘味と言えば、我が家では昔からぜんざいが定番だった。
洋菓子も大好きだが、あんこも大好きだったので母がキッチンでぜんざいをつくりだすと、早くできないものかと身を乗り出して覗き込んだりしていた。
上京して驚いたことが「ぜんざい」と「おしるこ」の違い。
関東では汁気のないものを「ぜんざい」、汁気があってこしあんを使ったものは「御膳汁粉」、粒あんを使ったもの「田舎汁粉」と言うそうだ。
関西では粒の違いで呼び方が変わり、どちらも汁気があってこしあんは「おしるこ」、粒あんは「ぜんざい」。
九州の出身なので、ずっと食べていたものは「ぜんざい」だったのだと「おしるこ」との違いを大人になってから知った。
今でもたまにつくるけれど、いつも買うゆであずき缶が大きいのもあり、それでぜんざいをつくると多めにできてしまう。
飽きないようにアレンジをする中で、お気に入りになったレシピがある。
ゆであずき缶…100g
水…50g
ココア…お好みで
牛乳…お好みで
切り餅…お好みで
家でのつくり方は簡単。
ゆであずきと水を混ぜて温めるだけ。
お餅はトースターでちょっと焼き目をつけるのが好き。
ちょっと多くて食べきれない時、残りは冷蔵庫に。
次の日はココアと牛乳でアレンジ。
意外な組み合わせだけれど、これがなんともおいしいのだ。冷たいままでも温めるのもおすすめ。
ほっとひと息つきたい時、いつもの牛乳だけでつくるココアでは物足りない22時のお供に。
明日も食べられるようにそっと冷蔵庫に忍ばせておこう。
🗣️
くらちなつき
広告、ウェブ、雑誌、アパレルなどを中心に活動中のファッションイラストレーター。
主なお仕事にファッションブランド「KEISUKE YOSHIDA」とのコラボレーションなど。
instagram: @natsuki_kurachi