おうちに帰ったら、ひんやりおいしいおやつが待っているって最高ですよね。しかも、自家製ならなおさら。だって、必ずお気に入りの味なのだから。
仕事帰りの夜、ついコンビニに寄って甘いものを探してしまう……忙しい日の〝あるある行動〟。でも、あちこち目を泳がせて気晴らししたいだけかもしれません。本当に必要なわけでもないって、自分でもわかっていたりする。
手製のおやつを冷蔵庫にキープしておきませんか。立派なものじゃなくていいんです。むしろ、手間や時間やおカネがかかっていたら困る。そっけないくらいフツー、素朴なほうが気が休まる。
私のおオススメは、粉寒天で固めただけのシンプルな牛乳かん。じつはこれ、はるか昔、小学校の家庭科の授業で習ったのと同じもの。あのときは確か、みかんやパイナップルの缶詰を混ぜて作った記憶がある。こんなおいしいおやつを自分で作れるんだ!と有頂天になったっけ。今でも家庭科の授業に登場しているのだろうか。
おとなになったら、すっぴんの牛乳かんがイイデスネ。白いTシャツか木綿の無地のブラウスみたいなシンプルなやつ。
◼︎牛乳かん
【材料】
牛乳 1.5カップ
水 1/2カップ
砂糖 大さじ1
粉寒天 4グラム
【つくりかた】
①小鍋に牛乳と水、砂糖を入れて温める。
②粉寒天を入れて混ぜ、二分ほど火にかけて一瞬沸騰させ、とろりとしたら火を止める。
③粗熱を取ってから容器に流し入れ、冷蔵庫で冷やし固める。
*柔らかな口当たりが好みなら、牛乳と水を合わせて2 1/2カップでどうぞ
私は、夜寝る前に作っておくことが多い。翌朝、冷たく固まったのをスプーンでちょこっとすくって食べたり、晩ごはんのあとのデザートにしたり。いったん固まったら、冷蔵庫のなかで待っていてくれる安心感も好きだ。さくっとすくってカップに移し、そのときの気分でジャムをかけたり、蜂蜜をたらしたり。百パーセント牛乳だからたんぱく質の補給に役立てるのも、おとなの知恵だな、とにんまり。
コーヒーでつくる日もあるんです。その場合の材料は、濃いめに淹れて苦み走ったコーヒー2 1/2カップと粉寒天4グラム、つくりかたは牛乳かんとまったく同じ。ぷりんと固まったコーヒー色の冷たいのをダイスに切り、水切りヨーグルトと蜂蜜をかけたり、バニラアイスクリームをのせれば百パーセントの満足が待っている。半透明の断面が光を反射する光景の美しさに見とれる時間もうれしいものです。
普段のおやつは、特別なものじゃないほうがいい。そのための買い物も準備もいらない、小学生でも作れちゃうくらいの素朴な感じ。惜しげがないところも助かるってものです。ぺろりと食べちゃっても、すぐ簡単につくれるから。
夏が終わっても、まだまだ暑い。九月は疲れが出やすい時期だから、気分転換とエナジーチャージはとてもだいじ。そのための隠し玉として、冷たい素朴なおやつはかなり使えます。