22時に開ける冷蔵庫は明日からの元気をくれる宝箱だ。ほんのちょっとしたご褒美が入っている。自分を励ますために、今日もまた扉を開ける。
🍴FOOD
果汁も果肉も味わいつくす「スパイス桃ミルク」
自分へのごほうびレシピ「22時の冷蔵庫」vol.68

スパイス桃ミルク
果汁を滴らせながら、丸いままの果物にかぶりつく。
手や口が汚れることなんて気にしない。
お行儀が悪いことだってわかってる。1人で食べる時にだけできる豪快な贅沢だ。
目一杯おいしさを満喫できるので、大好きな果物が手に入る季節に一度はやると決めている。
買い物帰り、袋の中を何度も覗いては帰宅してからのことを想像してにやにやする。
すこし多めに買った時は別の楽しみ方も模索する。
そのままでおいしいものが、さらにおいしくなるにはどうしたらいいだろう。

・桃…1個
・きび砂糖…小さじ2程度(お好みの甘さで)
・カルダモン(パウダー)…1振り〜2振り
・牛乳(or豆乳)…桃がかぶる程度
皮を剥いて種を取った桃を一口大にざく切りにする。
すこし深さのある器に桃を入れたら、きび砂糖とカルダモンをまぶし、牛乳を注ぐ。
お砂糖でキラキラ輝く桃をフォークを使って潰していく。
完全に潰しきらず、すこし食感が残る程度がおすすめ。
桃の甘い香りと牛乳が合わさってできあがった最高の桃ミルクと果肉を同時に楽しむことができる。
食べごろを逃してすこしやわらかくなってしまった桃も食べ切ることができるので、大量に桃を買った時にも活躍するレシピだ。
たまに違う食べ方をすると、その食材の新たな一面を知ることができる。
次はどんな食べ方をしようかと想像するだけで、顔がほころんでしまう。
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Illustration_Natsuki Kurachi Text_Ryunosuke Nishimura