コロナ禍を経て、私は頑張れなくなっています。
大好きだった観劇は、チケットを取る面倒くささと人が密集している感じがダメになって、ほぼ行けなくなり、マメに覗きに行っていた美術展も混雑にうんざりで、スルーすることが多くなりました。
感性や感受性が揺り動かされるものを遠ざけている気がします。甘ったれの猫がいるので家を空けにくく、旅はおろか、外泊もほとんどしていません。これ、本当に自分なのかとよく思います。
年を取ると時間が早く過ぎるように感じるのは、いろいろ体験していて、「知っている」せいだと言われていますよね。
確かに何を見ても、「ああ、ハイハイ、アレの亜流ね」的な処理をしている気がします。失われたものは、好奇心や行動力ではなく、単に若さなのでしょうか?
とはいえ、熱量高く、「絶対いいから!」みたいに何かに夢中になるのも、違うと感じてしまって。ワビサビ的な深みのある世界に行くべきかもしれません。