最近、映画きっかけで「もう少し調べてみるか」という気になるのですが、探れば探るほどわからなくなることが多いのです。
ひとつは、『タンゴの後で』。70年代の『ラストタンゴ・イン・パリ』のヒットの陰でヒロインが意に添わぬ撮影を強要されたという告発作です。大いに同情し、迷ったあげく、配信で確認することにしました。ところが、開始16分で振り落とされるハメに。すでにかなり大胆、でも、問題のシーンはずっと先です。
70年代の名作の世界についていけそうにないので飛ばして観たけれど、50年前と今ではタブーの基準が違い過ぎて、理解が追いつきません。
同じ事が『黒川の女たち』でも起こります。こちらは80年前、日本の敗戦に伴い、満州から引き揚げた「黒川開拓団」の女性たちの話です。暴徒と化した人々から開拓団全員を守ってもらう代わりに、ソ連軍に、開拓団の若い女性を接待係としてあてがったというのです。「なかったこと」として、ずっと隠されていたそうです。
