中国トップの映画専門大学、北京電影学院の卒業制作でありながら、アジア各国の映画祭・映画賞で大きな注目を集め、4月に中国で公開されるや150 万人を動員するヒットを飛ばした『宇宙探索編集部』。廃刊寸前のUFO雑誌の編集長が、中国の西部に宇宙人が現れたという情報をつかみ、仲間たちを引き連れて西へと向かう……!? “ズッコケ西遊記”とでもいえそうな、奇想天外なSFロードムービーを撮ってのけた、1990年生まれの新鋭コン・ダーシャン監督に話を聞いた。
💭INTERVIEW
映画『宇宙探索編集部』コン・ダーシャン監督にインタビュー
宇宙オタクの奮闘がオフビートな笑いを織りなす、愛すべきSFロードムービー爆誕
──この映画を撮るきっかけを教えてください。
僕は北京電影学院監督学科の大学院に通っていたんですが、卒業制作として長編映画を1本撮らなければならなかったんです。どんな映画を撮ろうかと考えていた頃、たまたまあるニュースを目にしました。映画の中にも取り入れたんですが、ある村の住民が「宇宙人をつかまえたので、みなさん、ぜひ僕のところに取材に来てください」とマスコミ各社に連絡し、たくさんの記者たちが彼の家にやってきた。でも、彼が冷凍庫を開けて見せた宇宙人の体は、シリコンのおもちゃだったというニュースです。すごく興味深くて、この映画を作るきっかけになりました。
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Photo: Wataru Kitao Edit&Text: Milli Kawaguchi