ニューヨーク、ヘルズキッチン生まれのポップ界のニューカマー、MAX。ソウルフルなハイトーンボイスや高い音楽性で注目され、リル・ウージー・ヴァート、ヘイリー・キヨコ、クローメオなど名だたるアーティストとコラボレーション。近年は、BTSとの仕事で話題を集めている。そんな彼の4年ぶりのフルアルバム『LOVE IN STEREO』がリリース。フォーカストラック「STUPID IN LOVE」には、LE SSERAFIMのHUH YUNJINが参加。ホットな合作の裏側について話してもらった。
新世代ポップスター、MAXインタビュー【前編】
LE SSERAFIMのHUH YUNJINとのコラボを語る。「弱さも何もかも、自分をさらけ出したこの曲を、彼女と作り上げたかった」
──新作『LOVE IN STEREO』は聴いていて楽しく、気持ちが高揚するアルバムです。どうしてこのタイトルにしましたか?
僕にとって“LOVE”とは、自分で気づかなかった部分を満たしてくれるもの。ありがたいことに、僕の人生には愛がいっぱい溢れていて。妻に対する愛、娘に対する愛……。娘のイーディ・セリーヌは新しいミューズなんです。そういういろいろな愛を、一つの作品にまとめたかった。
── 一方で“STEREO”という言葉には、ちょっとノスタルジックな響きもあります。
そうですよね。常々、エタ・ジェイムズやジェームス・ブラウンなどのソウルミュージックにインスパイアされていて。彼らの曲には時代を問わないタイトルが多く、そういうタイムレスなフィーリングを大事にしたいなと思ったんです。ステレオを通して、あらゆる音が一緒になって僕らの耳に届く。そのことから着想を得て、いろいろな愛を一枚のアルバムで表現することのメタファーとして、この言葉を採用しました。
──今回のアルバムで一際目を引く曲といえば、1曲目の「STUPID IN LOVE (feat. HUH YUNJIN of LE SSERAFIM)」。HUH YUNJINさんとコラボすることになった経緯について教えてください。
これまでBTSと共作する機会に多く恵まれてきました。ある時、彼らのプロデューサーの一人であるPdoggから「LE SSERAFIMともどう?」と聞かれたんです。彼女たちの大ファンだったから、「イエス! ぜひ!」と即答。最初の会議にメンバーはいなかったんだけど、YUNJINが「会って一緒に仕事ができることを願っています」と直筆の手紙をくれて、その内容に感動したんです。LE SSERAFIMのライヴを観に行った時に対面を果たし、それから歌ってほしい曲を送ったという流れですね。
Photo_Koki Hikari Text&Edit_Milli Kawaguchi