昨年12月に、30歳の節目を迎えた家入レオさん。11月26日にリリースされるシングル「Mirror」から、先立って表題曲「Mirror feat.斎藤宏介」が10月8日に配信されました。経験したことのないチャレンジばかりだったと話す、新曲が生まれるまでの道のりとは。そして、30歳を機に「長いトンネルの中で踊り続ける覚悟ができた」ともいいます。
家入レオが語る、“できないこと”に直面するうれしさ
初挑戦が詰まった新曲「Mirror feat.斎藤宏介」

──「Mirror feat.斎藤宏介」は、初の男性アーティストとのコラボレーションだとうかがいました。
そうなんです。UNISON SQUARE GARDENとTenTwentyで活躍されている斎藤宏介さんをフィーチャリングに迎えました。斎藤さんがレギュラー出演している音楽番組でセッションをさせていただく機会があったのですが、斎藤さんがギターを鳴らしながら女性キーである私の曲を軽々と歌い上げたんですよね。その歌声が本当に儚くて。でも、きらめく強い意志も感じる。あの感動が忘れられなかった。実は、斎藤さんにコラボレーションのお声がけする段階では、まだ曲ができていなかったんです。そんな状態の中でも快諾してくださったので、作る側としても絶対いいものにしないとって思いました。
で、自分たちでこの曲を作っておいて言うのもなんですが、メロディーがめちゃくちゃ難しいんですよ。洋楽のアプローチをしながらも耳残りがいいものを追求したので、リズムもピッチも取りづらい。でも、そういう技術的なことを忘れるくらい斎藤さんの歌声が素晴らしかった。斎藤さんとハモったらこんな倍音が鳴るんだとか、たくさんの感動もありましたし、声を重ねたときに斎藤さんと自分が重なって見える瞬間もあって、曲のタイトルと同じく“ミラー(鏡)”だと感じたこともありました。
そして、斎藤さんがこんなに素敵な歌い方をするから、私もこれ以上に魅力的な歌い方をしないとって踏ん張れた。自分をちょっと追い込むと、新しい引き出しが増える楽しさを実感できたんですよね。多分、デビュー当初に直面していたら自信をなくしていたと思うんですが、今は“できない”っていうことがうれしい。私、まだこんなに伸び代があるんだなって。

Photo_Wataru Kitao Styling_Riki Yamada Hair&Make-up_Kurumi Komatsu Text&Edit_Shoko Ema