Vaundyの最新ソング「そんなbitterな話」のMVはもうチェック済みですか?疾走感あふれる楽曲に、表情豊かな伊藤万理華さんの魅力が溢れ出ていて最高です!2023年も、映画、ドラマ、舞台と大忙しの伊藤さん。つねに頭の中で「好きなもの」をブックマークし過ぎてパンク気味の彼女が、仕事仲間や憧れているクリエイターのお部屋にお邪魔させていただく連載、第5回をお届けします。お久しぶりの更新、お待たせいたしました!前回はこちら。
伊藤万理華「誰かのホーム・スイート・ホーム」vol.05
BEBIさん
第5回は、アーティスト・ファッションデザイナーのBEBIさん。誰かの服に刺繍やパッチワークを加えることで、1点1点ストーリー性のある服へ再構築するプロジェクトを続けています。昨今はステンシルプリントや、手描きのメッセージを抜染で刻むシリーズにも挑戦。渋谷の隠れ家的ショップ「BOY」とのコラボアイテム制作や、百貨店でのポップアップも開催し、彼女の服への愛情と丁寧なものづくりの姿勢に、じわじわとコアなファンが増殖中です。実は前回の取材で、伊藤さんが着用していたのがBEBIさんのパーカ。世界でたった3点しか作られていないパーカなのですが、当日撮影を担当したフォトグラファー岩澤高雄氏もお揃いで持っていたことで大いに盛り上がり、今回のBEBIさん宅訪問が実現しました!
BEBI ようこそ!本当に伊藤万理華さんが私の家に来てる……信じられません!
伊藤万理華(以下、伊藤) はじめまして、伊藤万理華です。お邪魔します!BEBIさんが作るお洋服のファンで、今日はちょっと緊張しています。
BEBI パーカを着てくれていて、とても嬉しかったです。「BOY」と初めてのコラボで15着リメイクしたんですけど、ピンクに染めたパーカは全部で3着。伊藤さんと岩澤さんと、残りの1着はオーナーのトミーさん(奥冨直人)さんが着ていて。みなさんお知り合いだと聞いてびっくりしました(笑)!
伊藤 直感で買わせていただいたのですが、後に他の2着を購入したメンバーを聞いて、私もめちゃくちゃ驚きました。
BEBI 伊藤さんのことは以前からもちろん知っていて「本当に好きなものがたくさんあるんだな!」という印象でした。展覧会でもいろいろなクリエイターさんと取り組まれていましたよね。
伊藤 まさにそうです! BEBIさんはいつからお洋服を作っていますか?
BEBI 2017年に文化服装学院を卒業して、最初の1年は流通も入っている環境で服のデザインをやらせていただいたんですけど、同じ服が大量生産されていくのはどうも肌に合わなくて…。学生の頃みたいに1点1点手作りで服を作るようになりました。実家暮らしだったのでお金を稼ぐことも考えず、チクチク縫っていました。近所のお婆さんにもらったジャケットにスマイルマークを縫ったり、穴の空いたジーンズにパーツを縫い付けたり。そこからずっと今のスタイルですね。
伊藤 もしかして同い年ですか!?私は96年の早生まれです。
BEBI まさかの同じ学年です!嬉しい〜。
伊藤 同年代のクリエイターさんと出会う機会が少ないので嬉しいです!BEBIさんの作る服にはスマイルモチーフがたびたび登場しますよね。
BEBI そうですね、スマイル、星、ハートが多いかな。昔から、やたらと人から服をもらうんです。それで、まずは誰かにもらった服をリメイクするようになって。使わなきゃいけない洋服はまだまだ大量に眠っています。
Photo: Takao Iwasawa(THE VOICE) Text: Satoko Muroga Title logo: BEBI & Marika Ito