書棚を眺めると、その人の脳内をのぞいたような気になるもの。本に囲まれた生活を送る人の読書時間はどんなだろう?みんなのパーソナリティを反映する本棚を取材しました。
無造作に積み上げたアートブックに囲まれて
本棚と私の愛読書vol.01 フォトグラファー KAHO KIKUCHI
KAHO KIKUCHI
フォトグラファー、ブックストアスタッフ

ギャラリーのように無機質な空間と、波型の曲線を描く窓際。スツールや床に無造作に積み上げられたアートブックは「すぐ手に取れるのが重要」と話す。これらに興味を抱いたきっかけはロンドン留学中に訪れた図書館やテート・モダンで見たスティーブン・ショアの作品。
「美術館で展示を見て、図録を買って帰るという毎日で、帰国時の手荷物の量がとんでもないことに(笑)!」 戻ってからはブックストアで働き、膨大な量の本に触れる日々を過ごしている。
「いろんな作家を知る中で、デザインの奥深さについて考える機会が増え、本の物質的価値についてあらためて実感できました。中でもオランダ人のブックデザイナー、イルマ・ボームが手がける本の大ファン。彼女の作品を紐解く『Book Manifest』をはじめ、ヴィヴィアン・サッセンの『VENUS&MERCURY』、オラファー・エリアソンの『Contact』など、少しずつ収集しています」
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KAHO KIKUCHI
カホ・キクチ>> 1997年、神奈川県生まれ。ロンドン芸術大学への留学を機に写真への興味が膨らむ。現在はブックストア「POST」に勤務しながらフォトグラファーとしても活動。
Photo_Changsu Text&Edit_Sakiko Fukuhara