主演を務めたドラマ『%(パーセント)』 (NHK)で、俳優を志す車椅子の高校生と共に、悪戦苦闘しながら成長していく新人TVプロデューサーを演じ切った伊藤万理華さん。俳優としてあらゆる役を器用に演じ分けながらも、友人の創作活動を見つめる眼差しはいつだって童心に帰ったようにキラキラです。伊藤さんが憧れるクリエイターのお部屋にお邪魔させていただく連載、第7回のゲストはヴィジョナリークリエイターのnataneさん。前編では、彼女のルーツとものづくりについて触れていきます。前回はこちら。
伊藤万理華「誰かのホーム・スイート・ホーム」 vol.08
nataneさん(前編)
モデルとして活躍する傍ら、フォトグラファー、アクセサリーブランド〈アニル/añil〉のディレクター、犬猫の幸せをコンセプトとしたフリーペーパーの立ち上げなど、自らの好奇心からクリエイティブなアクションを続けているnataneさん。ある日共通の知人を介して出会ったnataneさんの多彩な活動に、伊藤さんはすっかり魅了され「もっとnataneさんのことを知りたい!」という一心で、引っ越したばかりの新居へのお部屋訪問が決定しました。
伊藤万理華(以下、伊藤) nataneちゃんと知り合ってからまだ日が浅いけど、とにかくおもしろいことを色々やっているイメージ。最初に会ったのは、共通の知人と一緒に出店していたポップアップの日かな。nataneちゃんがブースで販売していたアクセサリーとフリーペーパーが気になって話を聞いてみると、他にもたくさんのことをやっているみたいだったから「一体何者なんだ!?」と興味津々で。
natane そうだったね。もともと12歳からモデルをやっていて、そのあと写真を撮り始めたんだよね。〈añil〉は母が世界を旅しながら作ってきたハンドメイドのアクセサリーを私がディレクターとして引き継いで、オンラインで販売したりポップアップにも出店するようになって。
伊藤 なるほど!〈añil〉のアクセサリーが可愛くて、ポップアップの日に即決。後日、nataneちゃんからプレゼントでいただいたネックレスを今日はつけて来ました。
natane ありがとう!一緒にご飯を食べた時に私が身につけていたものなんだけど、万理華ちゃんに似合うかなと思って。
伊藤 実は初めてnataneちゃんに会ったその日に触発されて、家にあったビーズでネックレスを作ったの。今日はそのネックレスと重ね付けしてみました。私の母も、もともとビーズのアクセサリーを作るのが大好きな人で。実家にはパーツがたくさんあるんだ。
natane そうだったんだ、嬉しい。最近は自分の肩書きを「Visionary creator」って名乗り始めたんだけど。もしかして、万理華ちゃんが挑戦したいことも「Visionary creator」に近い活動なんじゃないかな?って。頭の中にいつもワクワクすることがあって、お金とか利益が目的じゃなく、「やりたい!」がモチベーションで表現すること。
伊藤 まさに、そうなのかも。
natane いま私が続けていることって、頭の中の妄想や想いを形にすることだなと気づいて、まだあんまり声に出したことがないから恥ずかしいんだけどね……。
伊藤 カッコいい肩書きだと思う!nataneちゃんが自由に楽しそうに動いてる感じがとても魅力的で、今日は色々話したいなと思って尋ねました。
Photo_Masumi Ishida Text_Satoko Muroga Title logo_natane& Marika Ito