大胆にリノベーションを施したり、所狭しとお気に入りの雑貨を並べたり…自分の“好き”に忠実な人の部屋をスナップ。隅々までアイデアにあふれた実例を、これからのインテリアの参考に。短期連載 #十人十色のマイルーム
水色をキーカラーにしたギャラリーのような居室。写真家・木村和平のお部屋
十人十色のマイルーム vol.8
写真家
木村和平
水色をキーカラーにした
ギャラリーのような居室
都内に改装可能な一軒家を借りて暮らす木村和平さん。都心から離れているなど不便な点も多いが、自分好みにアレンジできることを優先していると語る。
「入居時、すでにダイニングキッチンと和室を仕切る壁は取り払われ、床も張り替えられていました。理想に近づけるため、既存の壁を剝がしたり、漆喰塗りなども自分で。撮影以外の仕事をほとんど自宅で行うので、作業部屋としても活用しています」
リビングには置き場所が固定される大きな家具を置かず、頻繁にレイアウトを変更する。
「この空間を遊び場のように楽しんでいます。場所を取るソファは寝室に置き、くつろぐ時は移動します」
寝室は水色と白で統一。壁は塗り替え、サイズオーダーのカーペットを敷いて淡い青のソファを置いた。
「同居するパートナーも好きな色。少しくすんだグレーがかった水色が特に落ち着きます。買い集めた古道具を並べ替えるのが趣味になっていて、同じものでも配置や角度を変えると新たな関係性が生まれるので面白いです」
レイアウトの変更は、気持ち良さを基準にする。
「その感覚は、自分の作品や展示の構成を考える際にも反映されています。例えば、大きな写真の隣には小さな写真を置いたり、額の位置を厳密にそろえたり。そうすることで、空間のバランスを取っています。暮らしと創作が地続きに影響し合っていると感じますね」
Photo_Yuri Manabe Text_Shoko Matsumoto